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SIMTにおけるうつ病の回復過程 Step②

さてさて、それではステップ②についてです。

 ②洞察の基本を身に付け、日常生活中で洞察を繰り返し、自分の中のパターンを見つける段階。

 ステップ①が、わりと簡単に身に付ける事ができ、実践できるのに比べ、ステップ②になると、ある程度の時間の訓練と実践の積み重ねが必要になってきます。
 大田先生の書かれた「うつ・不安障害を治すマインドフルネス」の本は、10セッションからなっていますが、だいたいセッション1からセッション6or7あたりまでといったところでしょうか。内容は、多層構造になっていて、少しずつ準備をし、前に進めるようになっているので、僕が今回提示している改善のステップにあう明確な区切りがあるわけではありません。でも、上記のセッションを通し、学び、身に付け、実践していけるようになるものだと思います。

  ちなみにその本はこちら。
  
うつ・不安障害を治すマインドフルネス―ひとりでできる「自己洞察瞑想療法」うつ・不安障害を治すマインドフルネス―ひとりでできる「自己洞察瞑想療法」
(2013/06/04)
大田 健次郎

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 さて、そんなステップ②の過程を、もう少し詳しく見ていくと、これまたいくつかの段階に分けられると思います。

 Ⅰ. 座って瞑想する中で、基本的洞察のやり方を学び、日常生活の中でも、洞察の機会を増やしていく段階
    (セッション1~2あたり)
 Ⅱ. 洞察の中で、自らに生じている現象に名前を付けられるようになり、作用と対象が明確になってくる段階
    (セッション3~4あたり)
 Ⅲ. 日常生活の洞察を続けていくことで、自分の中の現象の連鎖、パターンが見えてくる段階
    (セッション5~6or7あたり)

  といった感じです。

  Ⅰ. では、呼吸法の中で、自分の意識や思考、感情などを観察して、習慣化し、それを日常生活の中にも取り入れて行く段階です。座って、瞑想しながら観察していくことで、いかに自分が思考せずにはいられない存在であるという事に気がつきます。ほんの数秒、呼吸を観察していると、すぐに思考に走ってしまう自分がいる。そして、ただ座っているだけでも、なんて様々な感情や感覚(聞こえたり、感じたり、見えたり)が生まれては消えて行くということに気がつくようになってきます。
 そして、そのような観察・洞察を、日中の活動中でも、取り入れて行くようにします。自分にとっては、最初はこれが難しかったです。座っているときは、呼吸に集中すると意識しているから、思考に流れる自分に気づき、その他の感情や感覚も観察できますが、これが生活中となるとそうはいきません。朝には、「よし洞察の回数を増やすぞ」と思っても、気づくと1日過ぎ去っていて、まったく洞察ができていないことに気がつき愕然とする。そんな事が多々ありました。
 そこで自分なりに工夫したり、佐藤先生に質問して考えた方法は、
 「時間や動作を決めて、その瞬間には、今、活動していること以外の事を考えたりしていたかどうか確認する」
 「短時間呼吸法や傾注観察法を生活の中に多く取り入れ、それをやっている最中は、観察を続ける」
 などの対策を考えていきました。
  そうすることで、少しずつ、生活の中で、自分自身を観察・洞察している瞬間が増えてきました。また、座ってやる瞑想の時間が延びてきて、繰り返しやっていると、不思議と日常生活の中でも、ふとしたときにその瞑想モードというか、洞察モードになれるようになってきます。やっぱり、座ってやる呼吸法・静的洞察は大切なんだなーと感じたものでした。

  ※ ちなみに、考えているか、考えていないのかのチェックといったときに、日中には色々思索にふける時もあるわけで、それは、考えている瞬間、洞察の対象になるのかと疑問を持つ人もいるでしょう。僕も、同じ疑問を持ちました。
 結果、自分なりの結論としては、「この計画を立てよう」とか、「今は、あれについて考えよう」と思って、思索しているのは問題ないし、それを止める必要はありません。ただ、今、目の前で取り組んでいる事と別なこと(これがポイント)を無意識に考えてしまっている場合は、その思考は洞察の対象であり、気づくべきものだと思います。

  そうやって、生活の中で洞察の回数を増やしていきました。


  続いて、
Ⅱ. 洞察の中で、自らに生じている現象に名前を付けられるようになり、作用と対象が明確になってくる段階
  についてです。

 
  日中の洞察ができてくると、自分の中で、様々な現象が起きていることがわかってきます。怒りが生まれたり、悲しくなったり、考え事していたり、痛みを感じてみたり、動悸がしたり、そういったものが、同時におこってきたり。
  そういう事たちを、頭で整理して、俯瞰的に眺められるように、それぞれの現象に、名前を付けていきます。
  これも、うまく整理できるようなら、こうでなければならないというものはありませんが、参考に僕なりの整理の仕方を書いて起きます。

  ・思考 (頭の中でしゃべっている、言語でやりとりされていること)、
  ・想起 (イメージ、思い浮かべている画像。想起はあくまで過去の記憶の呼び起こしで、自分が作り出すイメージは想像や妄想などと言い換えてもいいのですが、過去のイメージも結局、今、自分が作り出しているものなので、僕は、心に浮かべている視覚的なイメージはすべて想起と名付けてました)
  ・身体感覚 (視覚、触覚、聴覚、味覚、嗅覚などの感覚情報) 
  ・感情・気分 (怒り、悲しみ、不安、憂鬱など)
  ・症状 ( これは、ほぼ、感情気分と身体感覚に入れられると思います。)
  ・欲求・衝動、意思 ( ~したい、~しよう、という思い)
  ・行動・反応 ( 体を動かしたとか、動悸がしている、冷汗が出たとか)
  
  こんな感じです。別にこれじゃなくちゃだめ、ということは無いですが、大切なのは、自分の中で生じている現象に、瞬間的に名前を付けて行けるようになるのが目的ということ。
  「えーと、これは感情かな、身体反応かな?」とか
 名前付けに時間がかかって思考にはまるようでは意味がありません。
 ちなみに、これらの現象は、同時に起こったりします。嫌な記憶の映像を思い出し(想起)、同時に不安(感情)を感じて、その不安を胸のあたりの重さ(身体感覚)として感じているとか。
  
  いよいよ、Ⅲです。
  Ⅲ. 日常生活の洞察を続けていくことで、自分の中の現象の連鎖、パターンが見えてくる段階

  Ⅱ.の名付けが瞬間的にできるようになると、自分の中で日々起こっている現象の関連性、連鎖に気がついてきます。
 逆に言うと、その連鎖に気がつけるようになるためには、それぞれの現象の名前付けに時間がかかっていたらダメで、その現象をカテゴリー分けして、ラベル付けできるようになることで、それぞれ独立だと思っていた現象に関連があることがわかってきます。
  たとえば、しょっちゅう落ち込んで自分はダメだと思っていたのが、その中にいくつかのパターンがあることがわかってきた。
 体の疲れを重さとして感じ(身体症状、身体感覚)、今日もダメかと考え(思考)、気分が落ち込む(感情・気分)。
 人に批判をされて(聴覚)、頭に血が上る感じがして(身体反応、感覚)、怒り(感情)が起きて、その後落ち込む(感情)
 テレビをニュースを見ている時に(視覚)、過去の記憶を思い出して(想起)、落ち込む(感情)

  といった風に、自分の中にあるいくつかのパターンに気づくようになります。
 ちなみに、この分析は、これで終わりではなく、さらに洞察が進むと、より細かいパターンがわかってきます。
  上記の、「テレビをニュースを見ている時に(視覚)、過去の記憶を思い出して(想起)、落ち込む(感情)」
  というのを、より深く洞察していくと、実は
   「テレビでニュースを見ていたら(視覚)、仕事をしている人たちの映像が出て(視覚)、その瞬間、以前働いていた職場でのつらい出来事が思い浮かび(想起)、仕事をしていない自分はダメだと考え(思考)、気分が落ち込む(感情・気分)」
  という、連鎖が起きていたのに気がついた、というように。

  こうやって、洞察を深めて行くことで、今までとらえどころの無かった自分の症状や、わけがわからないと思っていた自分の病気の特徴が、パターンとして少しずつ見えてきます。

  実は、これがすごく大切で、鬱では、自分の感情や症状が、自分ではまったく理解不能、そしてコントロール不能になっています。でも、洞察を繰り返して行って、パターンや特徴を見つけてくると、今までほど、症状や感情に振り回されなくなってくるのです。なぜなら、自分で、これからどうなるかわかってくるから。わけもわからず落ち込んだり、しんどくなるのと、たぶんこの後には、落ち込みがくるだろう、調子を崩すだろうと少しでもわかりながらそうなるのとでは、雲泥の差があります。 こういったことを繰り返しながら、さらに症状が改善していくんですね。

  ということで、今日は、この辺で。

  次回はステップ③!

   
 

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よろしければご助言お願いいたします。

こんにちは、Hiroです。

良い年をお迎えのことと思います。
本年もよろしくお願いいまします。

現在行動時自己洞察で「考えている」「考えてない」のチェックに取り組んでいます。ただなかなかチェックの機会が意識しにくいと感じ試行錯誤しています。

もしよろしければ、ko7さんが「時間や動作を決めて、その瞬間には、今、活動していること以外の事を考えたりしていたかどうか確認する」と書かれていた「時間」や「動作」は具体的にどのようなものだっだのか教えていただけまないでしょうか?

お時間のある時にでもご助言いただければ嬉しいです。よろしくお願いいまします。

Re: よろしければご助言お願いいたします。

Hiroさん、コメントありがとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 考えているか、考えていないかのチェックですが、基本的なことのようで、これが習慣化するというのは、最初はなかなかむずかしいですよね。僕も悩みました。
 できることは本当にべたなことですが、自分で、「時計をみたらチェックをする」とか「時計が、00時というようにぴったりのところにきたらチェックする」とかでもいいですし、それでも忘れてしまう時は、紙に「洞察」と大きく書いて目につくところに貼っておくというのも方法の一つです。とくに、かならず時々みるような時計のところに貼っておくとか、冷蔵庫の扉に貼っておくとか。
 あとは、手のひらや指のところに目立つようにしるしを書いて置き、それが目に入ったらチェックするとかでもいいと思います。
 そういった地道な方法で、やったりしてみました。

 あとは、これと並行して、かならず座って静かにやる呼吸法の時間をある程度とっていけるといいと思います。
 なかなか活動時の洞察を増やしていくことは難しいですが、座って静かにやる瞑想、洞察の時間を作って地道に続けていくと、本当に不思議なのですが、ふっと、「あ、今、思考した!」とか気が付ける時間が増えてくるものです。
 これはどれくらいやればという決まった時間はないのですが、地道に続けていくしかないと思います。

 参考になっているでしょうか。少しでも地道に続けていくことが結局は一番の近道になると思います。これからも頑張ってください。
 ではでは、また何かありましたら、いつでもコメントくださいね。よろしくお願いします。

ご助言ありがとうございます。

Ko7さん、ご助言ありがとうございます。洞察のきっかけ作りに苦心してましたので具体的なご助言大変助かりました。

また静的洞察の大事さを改めて認識できました。まず呼吸に意識を保つ洞察を積み重ねることに努めようと思います。

ご助言心より感謝です。
今後ともよろしくお願いいたします。
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Author:Ko7

訪問ありがとうございます。
 

鬱になって苦しんでいたときにマインドフルネスと出会いました。
自分の経験とマインドフルネスを実践する中での気づきなどを徒然なるままに書いていこうと思います。
私にとって先達者の方々のブログが参考になったように、このブログが同様に苦しんでいる方々に少しでも助けになればと願っています。

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