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思考と感覚の関係 -呼吸法の効果-

 五月も早いもので8日になりますね。

 今日は、瞑想の中で、「思考が止まる瞬間」を書く前に、思考と身体の様々な感覚がお互いに刺激しあっていること、そして、それに呼吸法がどう関連してくるかを書いていこうと思います。

 SIMTの中のひとつの課題として、呼気を自然にゆっくり吐いていく呼吸法がありますが、実際にこの呼吸法をしっかり身に付けて行くと、体調の回復や改善に大変良い効果が実感できます。
 SIMT=呼吸法というわけではありませんし、マインドフルネス=呼吸法ではありませんが、特に精神療法としてのマインドフルネスには、呼吸法はすごく大きな意味、効果を持つように思います。

 それがどのように作用しているかを、僕なりに考えてみたので、それを書いてみたいと思います。

 座って静かに瞑想していると、「いま、ここ」にある呼吸に意識をむけていても、気づくと意識は別のことを考え始めます。
 それは、独り言のように、心の中で言葉で話すようないわゆるはっきりとした「思考」というものではなくても、あるイメージだったり、映画のような映像のシーンだったり、前回のブログで、「思考の衝動」と名付けたものですね。
 「思考」とよべるほどはっきりはしていないが、後に思考につながっていくような、夢をみている状態のことです。
 瞑想を日々実践していくと、自分の意識が「今、ここ」から逸れていき、はっきりと「思考」として自覚する前に、様々な感覚の連鎖が起こっていることがわかるようになってきます。

 それに気がつき、確認して、「今、ここ」に意識をむけることを繰り返して行くと、前回のブログに書いたように、意識は、「思考」に気がついて、「今、ここ」にすぐもどせても、まだなんとなく、全身の感覚やイメージは取り切れていない状態であることに気づくかもしれません。もしくは、身体が疲れていたり、体調がわるく、何らかの症状が出現しているときは、繰り返し意識を「今、ここ」に戻しても、すぐに身体の感覚や症状に引っ張られて、同じような「思考」を繰り返していることに気がつくかもしれません。

 このように、「思考」の結果として、身体に新たな感覚が生じたり、それまであった感覚や症状が悪化したりすることがあります。つらい「思考」を、たとえ無意識でも、繰り返してしまうと、身体的なだるさや、痛みなどが強まったりすることは、鬱や不安障害を経験したかたであれば、覚えがあると思います。
 同様に、体調が悪いときは、どんな事を考えても、ネガティブな展開の思考にしかなりません。

 これが、まさに、「思考」と「身体感覚」の相互作用ですね。

 鬱や不安障害では、この循環が悪循環に陥ってしまい、どんどん悪い方へお互いのつながりが強くなっていってしまいます。

 マインドフルネスで、意識を「今、ここ」に戻す訓練ができると、この「思考」の部分の悪循環を一時的にでも止めることができるので、マインドフルネスを続けると、症状が楽になってくるわけです。

 ところが、症状や身体のつらい感覚が強いときには、一時的に「思考」を止めることができても、上記の通り、身体の感覚や症状はすぐには変化しないため、かなり強い力で、ネガティブな「思考」に意識が引きずり込まれてしまうわけです。

 ここで、「呼吸法」が力を発揮するポイントがあります。
 呼気を自然な範囲で、ゆっくりにする呼吸を続けていると、その生理作用により、身体のだるさや痛みなどが軽減してくるんです。
 これは、数十秒やったからといって効果がでるものではないですが、僕の経験としては、10~15分くらい続けていると、身体の状態が変わってくることに気がつけると思います。
 もちろん、体調や身体感覚の強さによっては、もっと時間がかかることもありますし、消失はしないこともありますが、多少なりとも「楽になる」という感覚がもたらされるように思います。
 これは、不安やつらい症状は多くの場合、交感神経が亢進している症状であることが多く、それを、呼気を長めにすることで、副交感神経をより多く働かせていくと、副交感神経はリラックス、つまり休息の神経であるので、症状や体調が改善してくると言うわけです。

 思った以上に、意識をネガティブな「思考」にひっぱろうとする、身体感覚や症状の力は強力です。

 しかし、「思考」を気づきでストップさせるのに加えて、身体感覚や症状を「呼吸法」で和らげて上げると、多少時間はかかっても、かなり効果的に、悪循環を止めて、つらい症状や思考を改善させていく効果があるように思います。

 なので、精神療法としてマインドフルネスをやるとき、つまり、SIMTにおいては、「呼吸法」の持つ役割は大変大きいように思うのです。

 「呼吸法」は、世の中に様々な方法があり、「○秒すって、○秒で吐く」とか、「お腹を引っ込めるに」とか、いろいろ情報がありますが、僕が経験からおすすめできるのは、あくまで、自然にできる範囲で、自分が苦しいと感じない範囲で、気持ちだけ、吐く息を吸う息に比べて長めにしていくということです。
 なぜなら、「○秒すって・・・」とか、「お腹を・・・」とか、きめてしまうと、それを達成するために、頑張っちゃうわけです。しかし、この「頑張る」ということ自体が、交感神経を働かせることになってしまうので、頑張っているうちは、一向に副交感神経は働かないわけです。だから、吐く時間が一秒になっても、腹式呼吸じゃなくてもいいから、気持ちだけ、呼気を長くするというくらいでいいと思います。それを、15分、20分、続けていれば、自然と、楽に呼気もゆっくりとなってくるし、おそらく自然と腹式呼吸になっていくのではないのでしょうか。
 「がんばらない」、これ、ポイントだと思います。

 そのために僕が工夫としてやっているのは、息を吐くときだけ数を数えるということです。
 SIMTの課題で、呼吸に意識をむけるために、呼吸を「ひとーつ、ふたーつ」といった風に、10まで数えていく方法があるのですが、この課題を使って、呼気の時だけに「ひとーつ」と数え、吸気の時は、自然にスッと息をすう、そして、「ふたーつ」とかぞえながらまた息を吐くということをやっています。「ひとーつ」のフレーズの配分は、「ひーとーつー」でもいいですし、「ひとーつー」でも、とにかくやりやすいものでかまいません。
 でも、数を数えるという行為を呼気にやるだけで、スッとすえる吸気と比べ、自然と呼気が長めになるので、これを続けていくと、徐々にリラックスしてくるように思います。

 特に、最初の数ヶ月は、この課題をみっちり実践して身に付けると、それだけでも、体調はグッと安定してくるのではないでしょうか。

 あくまで、これは僕のやり方ですが、もし、ご興味があれば試していただけるといいと思います。

 最後に、少し前に、新聞で見つけた良いフレーズです。
 たしか、投稿されていた方が、学校の先生が言っていたという言葉です。
 「花は咲くときに、決して頑張って咲いたりはしていない、ただゆるむだけでいいんだよ」

 たしかこんな内容だったと思います。
 頑張ってでてくる力なんて、思ったほどはないように思います。それより、力を抜いて、リラックスして、すっと出した腕の方が、思いの外、作用する力は強いものです。
 
 瞑想を続けていくにも、あまりあれこれ考えずに、多くを求めずに、ただ、静かにリラックスして座るところから始めるのがいいんじゃないでしょうか。

 ではでは、今日はこの辺で。今日も、長文におつきあい頂きありがとうございます。
 次回は、思考の止まる時、というテーマで書いてみようと思います。
 

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Author:Ko7

訪問ありがとうございます。
 

鬱になって苦しんでいたときにマインドフルネスと出会いました。
自分の経験とマインドフルネスを実践する中での気づきなどを徒然なるままに書いていこうと思います。
私にとって先達者の方々のブログが参考になったように、このブログが同様に苦しんでいる方々に少しでも助けになればと願っています。

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