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飲むべきか、飲まざるべきか、それが問題だ (薬の話)

 今日は、薬の話を書いてみようと思います。

 タイトルにも書いたのですが、治療にあたり、薬を飲みたくない!でも飲まなくちゃ治らないのだろうか、、、とか、飲んでも副作用ばかりで効いている気がしないとか、先生につらさを訴えると薬ばかり増えていく。。。など、鬱などの精神疾患になったとき、こういった悩みと多くの方が直面するのではないかと思います。
 僕も、自身の経験の中で、自分なりに考えてきた薬に対する考え方について、すこし書いてみようと思います。
 今日のポイントは

 ①薬は飲んだ方が良いのか?飲まないほうが良いのか? という疑問について。
 ②薬の作用の仕方と副作用について
 ③主治医の先生の考え方について

  の3点について書いていきます。

 まず、①薬は飲んだ方が良いのか?飲まない方が良いのか?

 もちろん、薬は飲まずにすむならそれが1番です。あたりまえですよね。
 でも、それはわかっていても、自分の体調がつらすぎて、でも、向精神薬なんかに頼りたくなくて、いろいろ悩んじゃう訳です。
 自分の中で、「薬なんかに頼ってちゃだめだ」という考えと、「もう、自分でコントロールできない、薬を飲まなくちゃ無理」という考えが戦っている訳ですね。

 マインドフルネス的に言うと、「どちらでも良い」です。
 これまた、あたりまえに聞こえますね。
でも、なぜ、「どちらでも良い」のかというと、「飲むべきか、飲まざるべきか?」という問い自体に意味がなくなってしまうので、結果として、「必要なら飲めばいいし、必要じゃないなら飲まなくて良い」というふうになっていきます。
 どういうことか、説明しますね。

 これは、前回の「マインドフルネスによる問題の解決のされ方」で説明した、「仕事=ストレス」であったものが、ストレスは、まだあるものの、「仕事=」では、なくなっていく過程とちょっと似ています。

 薬を飲みたくないという背景には、「薬=悪い物」とか、「薬に頼る=だめなこと」という強い概念があることが多いように思います。
 僕自身、最初に調子を崩した時は、精神に効く薬なんて恐ろしく感じていたし、薬全般に対しても否定的な考えが多かったです。そして、向精神薬を飲むということは、自分が頭がおかしいと認めることだと思っていた部分もあったし、向精神薬は副作用ばかりで効かないと思い込んでいたところもあります。どれも、部分的には正しいかもしれませんが、この考え方しかない!と思ってしまっていた時点で、誤りと言えば誤りですね。

 実は、薬といっても、A、B、C、といろいろな薬があります。そして、たとえ同じAという薬だとしても、飲む人の症状は千差万別ですし、薬を飲んだときの効果の出方も、かなり違うわけです。同じ食べ物でもアレルギーがでる人とでない人がいますよね。それと同じです。さらに、同じAという薬を、Zさんという同じ人が飲んだとしても、そのZさんの体調や環境、状況は、その日によってまったく変わります。その状況によって、薬の効果の感じ方もまったく変わってくるわけです。たとえば、「あそこのパスタが凄く美味しかった!と思って、2回目に食べにいったら、思ったほどでもなかった」ということありませんか?もちろん、パスタ自体が変わっている可能性もあるかもしれませんが、工業的に大量生産されているお菓子とか、カップ麺みたいなものでも、こういうことってありますよね。
 つまり、同じ物を同じように食べても、その日の体調とか、誰と食べたか、どんな気分で食べたかで、その味わいはまったく変わってしまう訳です。もちろん、同じように美味しいものもあります。でも、昨日感じたおいしさと、今日、いま感じているおいしさは厳密には、同じではありませんよね。
 薬にも同じ事が言えます。
 薬によって、飲む人によって、そして、飲む人の飲む状況や状態によって、感じ方・効果はまったく違った物になります。
 だから「薬=悪」では、ないんです。
 マインドフルネス的にとらえると、ある薬を飲んだときにも、その薬について、あれこれ考えたりせず、ただ、のんだ状況、飲んだ結果としての、身体の感じ方、その結果として状況になったか。頭で価値判断をせず、ただ、それだけを眺めていきます。
 そうすると、「Aという薬を、こういう症状の時に飲むと、すこし楽になるな」とか、「Aという薬でも、この程度の症状に対しては、飲んでもあまり変化がないな」とか、「Bという薬は、この症状とこの症状などの時に飲んでも、頭がぼーっとするだけで、余計つらいな」とか、情報が集まってくる訳です。
 ただただ、そういったマインドフルネス的な対応、実践を続けて行くと、もう「薬を飲むべきか、飲まざるべきか」という問い自体がなくなっていきます。飲んでみてもいい。飲まないでやってみてもいい。大切なのは、「飲んだ後、自分がどう感じて、どうなっていくかを、常に、今ここの意識で眺めていくこと」なんですね。
 その結果、もし、こういう状況で飲んだら楽だというのがわかってきたら、次の場面では、それを試してみればいいし、飲まない方がうまくいくということであれば、その薬は使わずにやってみればいいんですね。
 そうやってやっていくと、自分なりの薬とのつきあい方ができてきます。そうすると、薬に振り回されるのではなくて、薬を効果的に使えるようになってきて、そんな中で、自分の症状が改善してくれば、自然と、薬を必要としなくなる場面が増えてきます。試しに使わないでやってみて、もし、症状が強くなっても、それは落ち込む必要はなく、一つの結果であって、その結果を踏まえ、まだ自分には、もう少し薬が必要な状態だな、とか、次にいかしていけばいいんだと思います(まあ、それでも減薬がうまくいかないとがっかりはしますけどね)。
 薬の止め方にはいろいろあると思いますが、僕個人としては、「やめなくちゃならない」と身構えて薬をやめる必要はないんじゃないかなと思います。むしろ、そういう風に考えてしまううちは、まだ薬も必要なんじゃないかなと思っています。なぜなら、上記のように、マインドフルネスの実践を通して、薬の効果も眺めていくと、自分の体調の改善にともない、気がついたら最近薬の使用頻度が減っているなとか、自分がくすり飲んでいるのも忘れるくらい調子がいいなという時が出てきて、自然と減薬、断薬の方向に向かえるように思うからです。

 さて、では、②の「薬の作用の仕方と副作用」について書いてみたいと思います。
 僕も最初は薬での治療を拒否し、自力で、休養だけで治ってやるという風に考えて、復職したものの、2回目の休職をし、それでも薬を飲みたくなくて、漢方などを色々と試し、その結果、3度目の休職にいたり、最終的には抗うつ薬を飲み現在に至ります。
 でも、そんな中で、一番、今の自分に効果を出しているのは、SIMTを学んだ事、そして実践している事によるなという風に感じています。だからこんな風にブログを書いているわけですが、では、漢方や抗うつ薬に効果がなかったかというとそういうわけでもないと思います。やっぱりそのお陰で楽になっていた部分もありました。
 正確な作用機序ではないかもしれませんが、自分なりに経験した中で感じた薬の効き方と副作用について書いてみたいと思います。
 
 抗うつ薬や、向精神薬、抗不安薬の作用というのは、精神の活動性を落とすのだと思います。車のエンジンでいえば、回転数を無理矢理にでも下げてくれるわけです。
 うつ病や不安障害の時には、表だって何かをしているわけではありませんが、頭の中では、自動思考が延々と繰り返され、脳内でネガティブエンジンが空回りし、フル回転してしまっている訳です。
 ここで、抗うつ薬や抗不安薬は、このフル回転の回転数を強制的に落として、ネガティブな思考や不安を考えにくくしてくれるので、その結果、不安や思考が続きにくくなり、気分的にすこし楽になるのだと思います。
 でも、この効果は、ネガティブな物だけにとどまりません。薬は、脳の一部だけに効くわけではなくて、全身を巡って、頭全体に作用をだすわけですから、いわゆる通常の頭の回転自体を落としてしまうじゃないかなと思います。
 だから、このネガティブ回転がフル回転になっている時は、それが止められてすこし楽になったように感じますが、ネガティブ回転が別にフルではないときには、普通の思考や、さらにはポジティブな考えを巡らせる機能も落としてしまうため、症状自体がつらくないときには、頭がぼーっとしたり、物を考えにくくなったりといった症状が副作用として出てきてしまうのではないかと思います。
 実際に、抗うつ薬の効果を調べる論文でも、重度のうつ病には効果が認められていますが、軽症例では、飲んだ場合と飲まない場合でも改善率はあまり変わりなく、場合によっては、有害であるという報告もあります。それは、上記のような理由からではないかなと、僕自身の体験からは考えています。

 これが、①の説明で書いたように、同じ薬でも状況や症状によって効果に違いがあるということの証明でもあるように思うんです。
 だから、薬が悪いのではありません。薬は、頭の回転を抑えてくれるという効果を常に出しているだけだと思うんです。
 あとは、こちらの病気の状態や症状の性質によって、それを楽に感じる時と、むしろ害と感じる時とあるのではないかと。
 だから、本当に症状がつらくて、飲んで楽になれるような時が多いような状況の中では、飲んでいた方がいいと思います。むしろ、頭がぼーっとなってつらいとか、害の方が多いというように感じているなら、その薬はやめるか、違う薬をトライするか、なしでやってみるか、主治医の先生とよく相談していく必要があるんじゃないかなと思います。
 薬は、効果はありますが、過度に期待しすぎないことが大切です。自分の都合の良いところにだけ効く夢の薬は残念ながらないと思った方がいいと思います。でも、例えるなら、用途に合わせた刃物があり、食材にあった刃物を使うと、調理がしやすいように、うまく症状や状態にあわせた薬を使ってあげたら、それはとても助けになると思います。

 そして、③「主治医の先生の考え方」について です。
 「先生に相談すると、どんどん薬が増えて、どんどん症状が悪くなる」なんて話を良く聞きます。
 そういう話を聞くと、どの精神科や心療内科の先生も、おそろしく見えてくるものです。
 お医者さんも人間ですから、いろいろな人がいます。
 だから、どうしても自分がこの先生合わないなと感じたり、相談していくことが難しいと感じるならば、先生や通院先を変えてみることは一つの方法だと思います。
 でも、「ちゃんと薬は飲みましょう」とか「この薬を使ってみましょう」というのも、別に悪意があってというわけではないかもしれません。むしろ、本当に、自分の事を思って、治したいと思っていってくれているのかもしれません。
 自分の職場を振り返ってみても、そうじゃありませんか?
 どこの世界にも、変な人や偏った人はいます。でも、その割合って、ほんの一握りですよね。数%以下じゃありませんか?
 ほとんどの人は、その仕事を、熱意を持ってとまでは言わなくても、悪意は持たず、お客さんの事を考えてやっていますよね。
 そこで、どういう結果になるかは、お客さんの利用の仕方とか、相性の問題でしかありません。
 相性の問題は、絶対にある物だし、こればかりはどちらにも否はありません。これは無理に関係性を続けるよりも、ある程度、割り切って、別のところに行くか、人を変えてもらうかする方がいいと思います。
 あとは、先生の方も、薬を処方したとき、一般的な薬の効果はしっていますが、その薬があなたにとってどうかということは、100%は推測できません。飲んでみた人のフィードバックなければわからないことなので、その部分において、やはりコミュニケーションを良くとっていく必要があるんだと思います。
 また、精神科の先生が持っている武器は、基本的に薬だけだと思います。
 限られた時間の中では、カウンセリングを十分にすることは難しいですし、そもそも、カウンセリングや心理療法についての十分な知識を持ってらっしゃる先生は少ないと思います。これは、先生の資質というより、医療経済や医学教育の問題でもあるように思います。
 そんな中で、患者さんが苦しんでいる姿に対し、先生たちができることといえば、薬を出すことくらいなんですね。
 だから、あなたが苦しみを訴えれば訴えるほど、その症状に対して、この薬ならどうかと、薬を出してくれるという悪循環ができてしまうことがあります。
 僕の経験からいうと、自分としては、このわけのわからない心身の状況をどうすればいいかわからなくて、説明をしてほしい、アドバイスしてほしい、という気持ちが患者としては強いのだけど、先生としては、苦しくて助けてほしいといっているから、自分にできること=何か薬をだしてあげよう、という結果になっているように感じます。
 難しいですね、コミュニケーションて。
 なので、やはり「精神科医=悪」ではなく、その先生ができること、できる範囲を良く理解し、うまく利用していく、相談していくことが大切なのかなと思います。これも、マインドフルネスに通じることですね。

 ③については、すこし説明が迷走したように思いますが、こんな感じです。
 お医者さんにも、薬にも過度に期待はせずに、やはり大切なのは、自分の状態、自分の反応を、よくよく観察していき、自分をよく知ることが大切だと思います。つまり、マインドフルネスの実践が大切だという事ですね。
 でも、つらいときや、調子が悪いときは、くすりは助けになりますし、使うことも大切だと思います。そして、本当に苦しい時は、お医者さんやそのほかの先生も助けてくれると思いますよ。

 今日は、薬を中心に、医療の利用の仕方を僕なりに書いてみました。
 薬を自分なりに調整していくといっても、しばらく飲まないと効果を感じることのできない薬もありますし、急な中止は危険を伴う事もありますから、減薬、断薬は、かならず主治医の先生と相談しながらやってください。
 そのような事ができる主治医の先生との関係性の構築や、そういった相談ができる主治医を見つけていくことが大切だと思います。
 私なりの見解でしたが、何かすこしでもご参考になることがあれば、幸いです。

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先日は返信ありがとうございました。お礼が遅れすみません。
今回の内容も私を含め多くの方が同じように不安に感じていることだと思います。私の場合、今の薬を一年半ほど飲み続けていますが、思ったように効果が出ず(全く無意味ではないでしょうが)、かといって今更薬の変更や追加はしたくないので、今後マインドフルネスを続けて減らしていきたいなぁというところです。つい不安を膨らめてしまうときはありますが、今回の記事を見て、薬や主治医との付き合い方が再確認できたように思います。もちろんその付き合い方は人それぞれなのでしょうが。
これから暑い日が続きますが、どうぞご自愛下さい。

Re: タイトルなし

Kenjiさん、いつもコメントありがとうございます。薬や主治医に対する考え方は本当に人それぞれなので、正解というのはないのですが、今回、私なりの解釈を書いてみました。どこかしら皆さんの参考になることがあればと考えています。
 大切なのは、薬を飲むか飲まないかではなくて、いかに日々の生活をこなしていけるか、クリアしていけるかなのかなと思います。そのために必要であるなら、薬は使っても全く問題ないと思います。そして、日々の生活が順調に過ごせるようになっていけば、自然と薬は使わなくなっていけるのではないかと。そこには、不快の受容というのが、大切なテクニックだと思いますが。今後も、私なりのいろいろな気づきを書いていこうと思います。よかったらまたのぞきにきてください。ではでは。
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訪問ありがとうございます。
 

鬱になって苦しんでいたときにマインドフルネスと出会いました。
自分の経験とマインドフルネスを実践する中での気づきなどを徒然なるままに書いていこうと思います。
私にとって先達者の方々のブログが参考になったように、このブログが同様に苦しんでいる方々に少しでも助けになればと願っています。

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