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現象や作用に名前をつける事

 前回、自己洞察瞑想療法(SIMT)では、「今、ここ」にあろうとすることを通じて、自分自身の特徴をよく理解し自己を深めていくことができるということについて書きました。

 この自分自身の特徴を知るために、繰り返しやっていく手法である「自分の中で起こる現象や作用に名前をつけていくこと」について今日は書こうと思います。

 SIMTのセッションで言うと、セッション2~4の所で身に付ける基本的なテクニックです。

 どういうものか簡単に言うと、呼吸に意識をしていたのに、「そういえば・・・」と何かを考えてしまったときには、「いま、思考作用が働いたな」とか、気分が重く感じたら「気分を味わっているな」とか、それを胸のあたりに重く感じたら「胸の所に重さという感覚があるな」とか、「思考」とか「気分」とか「感覚」とか自分の中に起こっていることに名前をつけてあげて、それについて、それをそれ以上掘り下げないようにする方法です。

 ここで大切なのは、今、自分の中で起こっている事象に、瞬間的に名前をつけるように訓練していき、それ以上、その内容に引きずられないようにすることです。
 
 ついつい、今、自分の中で起こっている事象に名前をつけるというと、「今、起こったのは、感情?気分? どちらがただしいんだろう・・・」と考えていってしまうという落とし穴に嵌りがちですが、大切なのは、自分で法則を決めて瞬間的に名前をつけられるようにトレーニングすることです。その翻訳の正確さを競っているわけではありません。

 SIMTの目的を思い出してみましょう。

 今、ここで生じていることをありのまま観察しようとすることを通して、自分の中で、それを妨害しようとしている様々な価値判断や評価など、自分の特徴に気づくことです。

 今、ここで、自分の中で生じている事の特徴をつかもうとしているときに、瞬間的に起こってくる現象に対して、「この気持ちは感情なのかな。でも落ち込んでいるから気分かも。。。」と考えていたら、そのときにはもう、次の事が起こってきていますし、目の前の状況、今の呼吸などからすでに意識を離れていってしまいます。それでは、この現象の連鎖を観察することはできません。

 現象にすぐ名前をつけて、その内容についてあれこれ考えずに、すぐ次の現象にも名前をつけて、という風にやっていって初めて、個々の現象につながりが見えてくるのですね。

 だから、「テレビを見てたら、胸の中に重く感じて、気分が落ち込んだ」ということが起こったら、感覚(見る)が起こって、さらに感覚(重い)が起こって、感情(落ち込んだ)が起こっただな、と割り切ったら、その内容(カッコの中)については、それ以上考えません。
 大田先生の本でも、セッション2の心理現象に名前をつけようというところでは、「感覚、思考、想起、感情、身体反応、気分、抑うつ気分、意思作用、行動」などなどいろいろな現象の名前が挙げられていますが、大切なのは、どれに当てはめるのがより正確かではなく、自分なりのルールを作っていくことだと思います。
 もちろん、正確さもある程度は必要ですが、それを正しいか正しくないか考えているくらいなら、自分なりのルールで、まずはやっていけば大丈夫です。おそらく自分なりにしっくりいかないものは、続けている内に、いい翻訳方法が見つかっていくものです。

 僕も自分なりにルールを作っています。例を挙げてみると、
 ・ 頭の中で何か考えた時は、「思考」と名前をつけます。基本的に考えるときは、言語で考えるので、心の中であっても、言語で働いたものはすべて「思考」と名付けます。
 ・ 映像で浮かんだものは、すべて「想起」にしてました。思考と悩む時もあったのですが、言葉で生じているのは「思考」、映像で浮かんでいるものは「想起」としました。単純化するために、過去の記憶でも、未来の妄想でも、映像で浮かぶ物はすべて「想起」にまとめています。あえていうなら作用を想起、内容を過去とか未来とし、「今のは、想起(未来)だな」とか、名前をつけてました。
 ・身体で感じているものは、すべて感覚としました。細かくみると、感覚の中には視覚とは、聴覚とか、いろいろあるんですが、うまく分別できなくても、感じているものは、すべて「感覚」ですませました。
 ・自分が特に苦しんでいる特徴的な症状に関しては、「症状」と名前をつけることもありました。これも、時によっては「感覚」で片付けてしまうこともあります。
 ・どきどきしたり、冷汗がでたり、反応が出たときは、「身体反応」と名付けました。
 ・あと、思考にいれてもいいのですが、明らかに自分の中で善し悪しをつけてしまったと言うときは「評価」と名前をつけました。
 ・気持ちが動いた時は、それが落ち込みであっても何であっても「感情」としました。自分の場合は「気分」と「感情」の住み分けが難しかったので、それは、「感情」にまとめてしまいました。

 これはあくまで一例ですが、繰り返し名前をつけていく中で、自分なりにルールをまとめてみたということです。

 そして、この名前付けをして、それ以上内容に深入りせず、「今、ここ」でしていること(たとえば呼吸法とか、傾注観察とか)に、すぐに戻るようにすることを徹底して続けます。

 そうすると、この作用に一連の流れ、連鎖があることがわかってきます。そして、さらにその連鎖の後ろで働いている本音や価値判断基準が見えてくるのです。

 これもあくまで、名前付けを繰り返していると、無意識に連鎖などに気づくようになるというもので、自分で「この感情につづく連鎖はなんだろう」などと探しにいかないことが大切です。そうすると、思考の悪循環に嵌ってしまって、逆に症状を悪化させてしまうことがあります。
 実際、セッション6くらいから、自分の中の本音や価値判断基準をみつける訓練があるのですが、僕自身、「この感情の背後にはこんな本音があるかもしれない、いや、この反応の原因はこういうことか」などと考えているうちに、それまで改善してきた体調を崩しかけました。
 「いや、この反応の原因は・・・」などと考えている時点で、それはもう思考の罠にはまっています。
 そんな時は、「あ、思考した」と気がついて、また「今、ここ」にもどれば良いのです。
 その瞬間には、理由や原因がわからなくてもいいです。
 とにかく、その瞬間に生じた現象を、「感情」とか、「思考」とか名前をつけ、また「今、ここ」に戻るようにしていきます。

 それを続けて行くうちに、フッと気がつく瞬間があるんです。
 それは、
 「あ、仕事の話しをすると、落ち込みという感情が働くと思っていけど、感覚(仕事の話しを聞く)→感情(落ち込む)の間に、瞬間的に思考(自分なんて)が入っていた」
  というものかもしれないし、
 「自分は、どうも、感覚(視る)ということから、感情(おちこむ)というパターンが多いな」
  という事だったり
 「感覚(ある言葉を聞く)→思考(こんなはずじゃなかった)→感情(落ち込む)→身体反応{身体が重い)という連鎖の後ろに、「ミスをしてはいけない」「休んではいけない」という自分の中の隠れた基準があった」
 と、気がついたり
 いろんな事が見えてきます。

 大切なのは、生じていることの内容に引きずられず、その瞬間に起こることに名前をつけてすぐに捨てられることです。
 例えるなら、次々と投げられてくるボール(次々と生じてくる現象)を一瞬つかんで(名前をつけて)すぐに離す(内容に引きずられずに今ここに戻る)ことを繰り返しているような状態です。
 つかんだ瞬間にそのボールにとらわれていては、次のボールはとれません。

 大切なのは、自分の中で繰り返し取り組むことでルールを構築し、実践していくことです。

 これも、わりと初期の段階でつまずきやすいポイントかなと思い取り上げてみました。

 何かの参考になれば幸いです。

 おかげさまで、ブログランキングでも、すこしづつ上がってきています。
 ランキングをあげるために書いているわけではありませんが、やっぱり励まされますね。

 では、また書きます。 

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鬱になって苦しんでいたときにマインドフルネスと出会いました。
自分の経験とマインドフルネスを実践する中での気づきなどを徒然なるままに書いていこうと思います。
私にとって先達者の方々のブログが参考になったように、このブログが同様に苦しんでいる方々に少しでも助けになればと願っています。

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