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うつの時の疲労感

 前回の記載から、すこし御時間が空きました。
 最近、生活の方がいろいろと忙しくなってきています。そうするとどうしても、呼吸法をする時間が少なくなりがちですが、そんな中でも、隙を突いてでも、呼吸法(瞑想)と洞察を続けるようにしています。

 今日は、自分がうつ病が悪かったときに感じた疲労感について書いてみようと思います。

 というのも、最近特に、この疲れやすさや疲労感というものが回復してきているように感じるからです。これもマインドフルネスのお陰かなと思いまして、すこし考察したことを書いてみようと思います。

 うつの症状はあらゆるところに出てきます。

 うつ病になったことがない人は、「うつ病って、きっと落ち込む病気なんだろうな」とか思うと思います。
 僕自身も、うつになる前には、うつ病というのは精神症状がメインの病気だと思ってみました。
 確かに、気分が晴れないなどの精神症状があることはあります。
 でも、僕自身、鬱になってみて、つらかったのは精神症状に伴う様々な身体症状の方でした。
 こう言うと、うつ病になったことがない方々は、「あー、食欲がでなかったりとかそういうこと?」と思うかもしれません。
 でも、正直なところ、そういう気分的なものに近い症状以外にも、ありとあらゆる身体症状が出うると思います。
 僕自身はありませんでしたが、微熱が続いたりすることもあるそうです。
 
 僕自身の病気中の実感としては、精神疾患に伴う症状といううより、身体症状に伴う精神的な落ち込みというのが正しいのではないかというくらい、自分自身の身体が言うことを聞かず、様々な症状に苦しめられました。

 ちなみに、この身体症状は、どうやら人によってかなり差があるようです。だから一言で鬱といっても、症状の出方は本当に人それぞれと思ってもらっていいと思います。

 そんな症状の中で、自分が特に理解ができず、つらかった症状として、易疲労感、そして実際に感じている疲労感があります。
 初めて鬱症状が出たときは、この症状はそこまでひどくありませんでしたが、2回目の休職以後は、特にひどくなりました。今までの自分なら考えられないような軽作業でも、身体が疲れ切ってしまう。そして、自分が嫌だなと思うものだけでなく、好きだなとか、それまで楽しみとしていたことでも簡単に疲れてしまって、続けることができない。
 
 これには、自分に対して、本当にがっかりしたとともに、まったく自分でもどうなっているのか理解できませんでした。

 自分が、このくらいはできるなとか、そんなに無理せずに生活しているつもりでも、その後にドッと疲れがでてしまう。
 今は、うつ病だからと思って、身体を休めようとしばらく休んでも、ちっとも回復しない、もしくは回復のスピードが極端に遅い。
 そして、動けないからさらに体力がなくなっていく。
 その悪循環から抜け出せないでいました。そして、こんな状態じゃあ、この先どうやって生きていけばいいんだと、ずっと考えていました。

 そういった症状が、最近は、かなり改善されてきています。
 
 もちろん、数年間そんな状態が続きましたので、そう簡単には戻りませんが、以前に比べると、かなり活動の幅も広がり、元気が出てきている気がします。そして、疲れにくくなってきてもいます。もちろん、調子にのって動きすぎないように注意もしてますが。

 あの疲労感は何だったのかと考えた時に、今になると思い当たる事があったので、いくつか書いてみたいと思います。

 どんな感じだったのか特徴的なエピソードとして、こんな事がありました。

 うつの状態が悪くなり、偏頭痛やらめまいやら様々な症状が悪化し、3度目の休職をして間もないころでした。
 すでに休職をしているので、やることもなく、家にいました。
 日中も、なかなか気分が晴れず、ソファーで過ごすことが多かったある日です。
 妻も、今は無理せず身体と心を休めてといってくれていたので、ソファーに座ってたまにテレビを見たりして過ごしていました。まだ小さい子供たちも部屋で遊んでいましたが、彼らにかまうこともできず、ソファーに身体を横たえていました。
 そして、一日をすぎ、僕の発した一言が、
  「疲れた。。。。。」

 この一言に、妻は、「それだけ休んでいて、いったい何が疲れるというの?」と、素朴な質問を投げかけてきました。

 いや、実際、僕もそう思いました。

 子供と遊ぶこともできず、ただ休んでいるだけなのに、いったい何が疲れるのかと。

 でも、自分の実際に感じているのは、明らかに疲労感なのです。
 
 次の受診日、妻が同席していたので、妻が主治医の先生にも、聞いていました。「これこれこういう状況で、夫は疲れたというんですが、それで疲れるものなのでしょうか?」と。

 主治医の先生も、「それで、疲れる訳がない」と言っていました。
 意識で疲れた気がしているだけで、実際に疲れているわけではないと。

 それまでにも、何度も、この疲れやすさは何なのかと主治医の先生にも聞いてきましたが、明快な答えは得られませんでした。
 自分はもしかしたら貧血なのか?悪い病気か?甲状腺がおかしい?など、いろいろ考え、血液検査などもしましたが、まったく正常です。

 今は、通院先を変えてしまいましたが、この先生が特別なわけじゃなく、どこの先生もそのことについてなかなか明快な答えをくれる先生はいないんじゃないでしょうか?
 僕自身、当時は、主治医の先生にも妻にも理解してもらえないことを、とても残念に思っていましたが、同時に、それも当然だよなという気持ちもありました。だって、僕自身、そんなことで疲れるわけがないと思ってましたし、自分自身でわからないのに、うつでもない他人に理解できるわけがないよなという気持ちもありました。

 でも、どんなに「それは疲れではない」と言われても、自分自身には「疲労感」としか言いようがないものでした。
 自分の人生の過去の経験に照らしあわせると、「すごい大変な作業を一杯やって、くったくたになって、疲れ切っている時の疲労感」と、まったく同一の感覚で、「疲労感」としか表現のしようがありませんでした。
 動いてもないのに、どうしてその「疲労感」におそわれるのか、やっぱり自分が間違っているのか、ただでさえ自信を失っている自分は、自分の感覚さえも信じられなくなっていました。

 今思うと、やっぱりあれは、「疲労感」なのだと思います。
 おそらく、「すごい大変な作業を一杯やって、くたくたになっているときの疲労感」と、うつ状態の時にただに部屋にいるだけで感じていた「疲労感」は、そとから見るとすごく違いがあるように見えますが、頭の中で、そして身体の中で起こっていたことはおそらく同じなのだと思います。

 というのも、感覚は脳が作り出します。
 痛みという感覚も、たとえば手をけがしたとしても、そこで痛み物質が神経を刺激し、興奮させ、その刺激が脳に伝えられて、脳がその痛みを「痛み」として、認識するわけです。
 たとえ、手をけがしても、脳の痛みを感じる部分が壊れていれば、人は痛みを感じません。
 逆に、例え、右腕を切り落としてしまい、右腕を失ってしまった人でも、脳が、右腕があると感じて、そこに痛みを感じる脳の部位が興奮すれば、不思議なことに、その人はないはずの右手の位置に、「痛み」を感じてしまうのです。
 これを「幻肢痛」と呼びます。
 同様に、我々の脳は、想像したりしたものと、実際に起こったことの区別もできません。自己と他者の区別すらも実は曖昧です。
 他人が腕をけがした映像をみると、まるで自分が痛いかのような気がしますよね。
 実は、そのとき、痛いような気がするだけでなく、実際に脳の痛みを感じる部位が働いていて、まるで自分がけがをしたときのように機能します。つまり、脳の面からだけみると、自分の身体の痛みと、他人の痛みを明確に区別できていません、というか、同じように脳が働いてしまいます。

 他にも、他の人がジョギングをしている映像をみているだけで、自分の脳の運動を司る部分が働いて、身体に信号を出し、実際に心拍数が上がったり、筋肉が収縮したりしていると言います。

 ただし、これは、自分自身に過去の経験のある場合だけです。
 おそらく、うまれたての赤ちゃんは、その映像をみても、そういった反応は起こさないでしょう。

 脳は、無意識に、見た映像から自分の記憶や経験にアクセスし、同じような反応をしてしまう訳です。
 その結果、同じ脳の部位が作用してしまうわけですね。

 おそらく、私が感じていた疲労感でも、同じような事が起こっていたのだと思います。
 
 ソファーに座っているだけでしたが、当時は、テレビでニュースをみれば、働いていない自分に対して攻め続ける思考をし、子供が部屋で遊んでいれば、「もっといい父親なら、こどもと遊んであげられるのに」とずっと考え続けていました。

 そとから見ると、座っているだけですが、頭の中では、ずっーと、仕事をしているところや、それに失敗しているだめな自分の事、良い父親像、それができない自分のだめさなどの思考が続いているわけです。
 おそらく、そのとき、脳内では、自分が実際に仕事をしてうまくいかなかったときと同じ反応を起こし、その神経が働いていて、その後、疲労物質を出し、身体にも疲労物質を出すような命令を出していたんでしょう。
脳の中では辛い経験や体験が繰り返し行われていたわけです。
 だから、自分の脳の中では、「すごく大変な作業をしてくったくたになっていく」のと同じ反応が起こっており、脳内、体内では、同様な反応が起こっていたんだと推測できます。
 そりゃ、自分では、区別できない訳です。だって、同じ事が起こっているんだから。

 では、なぜ、マインドフルネスでその疲労感が良くなっているのか。

 ここまで書けばわかると思いますが、マインドフルネスでは、呼吸に意識を向けて、思考の連鎖に嵌らないようにします。
 そして、今、自分が過ごしている現在に意識を向けて行きます。

 結果として、脳の中で、つらかった記憶やつらかった思考、イメージがリフレインされることを止めることができるわけです。
 今でも、実際に風邪をひいたり、実際に体力を使って疲れたときなど、その疲れに引きずられて、悪いイメージや悪循環の思考がスタートしそうになることがあります。
 でも、そんな時には、それがスタートしそうになる、もしくはスタートしてしまった時点で気づき、意識的に呼吸に意識を向けて、しばらく呼吸法を続けることで、その悪循環をある程度止めていくことができるようになりました。
 そうしているうちに、そもそもの悪い思考が出てくることが少なくなっています。
 今までは、脳の中で形成されていた、「つらい体調」→「つらい思考」といった神経回路のリンクが、使われないことで抑制されてきたんだと考えています。ちょっと難しい用語で言えば、「脱学習」の過程が進んできたんだと思います。

 なので、鬱で様々な症状を感じている皆さん、おそらくその症状は、気のせいでもなければ、自分の勘違いでもないと思います。おそらく、あなたが思考で繰り返してしまっている経験を、実際に起こっているのと同じように脳は感じてしまっているんです。
 つらい場面は、ただでさえエネルギーを使うのに、その経験を、何度も何度もさせられたら、そりゃくたびれますよね。
 仕事で鬱になった人がいたとしたら、それを繰り返し思い出すのは、自分自身の頭の中に、ブラックカンパニーがあるのと同じです。自分自身が自分を酷使してしまっているのですよね。

 そしてそれを緩和できる、止められる。ここに、呼吸法、そして、洞察のすごさがあると思います。

 様々なつらい症状を感じている方の、すこしでもヒントになれば幸いです。

 ではでは、今日は、この辺で。

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ありがとうございます。

お返事を書く場所がなかったので、ここに書かせてください。
てるてるさん、拍手コメント、ありがとうございます。
症状、おつらい事と思います。僕にお伝えできることは本当にすこしですが、ぜひ、あきらめずSIMTの実践を続けてください。
今、そのつらい症状を消すことはできませんが、続けていれば、かならず、良くなっていくと思います。無理せず続けてください。改善をお祈りしています。
 

お返事ありがとうございます

ko7さんに言ってもどうしようもない、自分自身の訴えであったのに暖かいお言葉をもらえて驚いています。
本当にありがとうございます。
くじけそうになるたびにこちらへお邪魔しております。

どうしても痛みや恐怖に耐えられなくて今は薬に頼っているのですが、回復のためには薬はやめて痛みや恐怖とずっと隣り合うほうが良いのかもしれませんね。

良くなる兆しが見えず、焦るばかりの毎日ですがこちらのブログを読んで「時間がかかるのはしょうがない。」と唱えています。

これからも頑張ります。

Re: お返事ありがとうございます

てるてるさん、コメントありがとうございます。薬に頼ろうか、やめようか。難しい問題ですよね。僕自身も、悩んだ時期はありましたが、今は、必要と感じていたり、使って楽になるのであれば、薬を使うことはまったく問題でないと思っています。減薬や断薬の仕方はいろいろあると思いますが、僕は、SIMTが進んで体調が改善していけば、自然と薬を使わなくても良くなってくるし、また減薬をできるタイミングが必ずくると思うので、決して無理して、症状と闘ってまで、そのタイミングでやめる必要はないと思いますよ。その辺のことは、皆さんが悩むことだと思いますので、また僕なりに考えたことをブログでまとめてみたいと思います。よかったら参考にしてください。てるてるさんの体調が改善されることをお祈りしています。
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訪問ありがとうございます。
 

鬱になって苦しんでいたときにマインドフルネスと出会いました。
自分の経験とマインドフルネスを実践する中での気づきなどを徒然なるままに書いていこうと思います。
私にとって先達者の方々のブログが参考になったように、このブログが同様に苦しんでいる方々に少しでも助けになればと願っています。

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