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SIMTにおけるうつ病の回復過程 まとめと注意事項

 さてさて、これまで4回にわたって、SIMTにおけるうつ病の回復過程と題して書いてきたわけですが、今回は、まとめとして、そして注意事項として、全ステップに共通する事を記してみたいと思います。

 ポイントは大きく二つ。

 1、マインドフルネスは実践あるのみ。
 2、決して、変えようとしない、探しにいかない。

 ではでは、まず、1、から。

 1.マインドフルネスは実践あるのみ。
 今回、回復過程ということで、あえて4段階に分けて説明してみましたが、これはあくまでも便宜上の分け方です。
 人により、もっと細かいステップに分けることも可能だろうし、まとめる事も可能だと思います。
 大切なのは、今回書いたような内容を、自分で実感し、自分なりのコツをつかんでいくことだと思います。

 このブログを始める時点でも少し悩んだのが、ブログに書いてある内容をみただけでわかった気になってしまったりする人が出たり、逆に自分のつたない説明のせいで、拒否的になってしまう人がでたりすることについてでした。
 でも、自分は、実践していく中で、やり方について悩んだりしたときに、書籍や他の人のブログなどを見て、自分の立ち位置や方法がまちがってないだろうという事を確認したり、突破口をみつけるきっかけになったりしていたので、自分も少しでも他の方の助けになればと、ブログを始める決心をしました。

 知識は大切なものですが、ときに知識が、進歩を妨げることがあります。
 それは、自分がこれから体験しようとすることを、その知識に当てはめてしまおうとするときです。
 知識があるがゆえに、大切な、純粋な体験を味わう機会を失ってしまうことがあります。

 たとえば、あの店のラーメンは美味しいという情報を得ていたとします。
 そうすると実際に食べにいったときに、食べてみても思った程じゃないなと思うことがあります。
 まったく情報がなく、食べに行っていたら、美味しいと思ったかもしれません。
 情報により、自分の中の美味しいと感じるレベルを上げてしまっていたのかもしれません。

 そうして、自分の中に、「あの店は思ったほど美味しくない」という知識ができてしまうと、次に行く機会を失うこともあります。自分の体調によって、味の感じ方も変わります。本来は、一回、一回の、食事は独立した出来事であり、同じラーメンを食べたとしても、感じ方、体験は、その都度異なるはずです。
 それが、「美味しいらしい」という知識とか、「まずかった」という過去の体験で、実際の体験を純粋に味わう機会を失ってしまうことがあります。

 ちょっと話しが横道にそれた感じになりましたが、マインドフルネスも、100%、純粋な体験によるものです。
 Aさんが、マインドフルネスとはこういっていた、Bさんがこう言っていた、という事より何より大切なのは、本人自身が、マインドフルネスを実践した中で、どう感じていくかということです。

 なので、まずは、座って、呼吸法を用いた瞑想をやること。それが大切なんです。
 どんなに、マインドフルネスに対しての知識があっても、その人自身が実践していないのであれば、その知識には、ほとんど価値はありません。僕のブログをいくら読んでもらったとしても、それだけでは決してマインドフルネスを理解はできないし、うつも良くなりません。
 逆に、例え、マインドフルネスに対しての知識がまったく無いとしても、正しいやり方で、呼吸法と瞑想、洞察をつつけるならば、この4段階など知らなくても、自然と上達し、洞察が進み、同じような学びが起こってくるのです。
 これは、瞑想法、洞察に熟達してくると、まったく自然に起こってくることです。一つのステージでの熟練度が増すと、自然と次のステージに導かれるのです。

 僕が、講習会でセッションをやっていたころ、大田先生の本を、自分が課題を実践しているセッションより先は読んでいませんでした。体調もそこまで良くなかったため、課題をこなしながら、先まで読むような気力も無かったせいもあります。
 でも、自分の課題となっているセッションをしっかり実践していくと、自然と次のセッションでの課題になっているような内容に、体験が導いてくれました。
 たとえば、自分の中での現象に対して名前を付け、それを捨てる、そのままにしておく、ということを繰り返していると、とにかくそれを繰り返して行くと、自然と、「なんか、こういうパターンが自分の中にあるなー」という思いが自然と生じてくるのです。そして、次のセッションに入ってみると、「自分の中の連鎖、パターンを見つけてみよう」という課題があって、驚いた事を覚えています。自分の方向性が間違って無かったと喜ぶと同時に、このプログラムを作った大田先生はやっぱりすごいなと感じました。
 そして、自分の中のパターンが、見えてきて、ひたすらそれを観察していくと、「ん?このパターンの中では、いつも、おなじ思考が働いてない?」と感じてくると、次のセッションで、本音や前提の観察の課題が出てくるというように。

 なので、とにかく実践あるのみです。

 上達も、決して一足飛びに進むものでもありません。いきなり自分のパターンがわかり、変えられるといったものでは決してないのです。Step①の後には、②のレベルに到達し、その上で、③、④と到達するものなのです。
Step①に熟達するのにどれくらいかかるかは、その人の様々な経験やスキルなどにより、様々だと思います。
ですが、いきなりStep①から④にすすんで、②にもどるというようなことはできません(経験上の話しですが、たぶん無理です)。
たとえば、SIMTを始めて見ると、まず、日中の洞察自体が最初はできません。
 「よし、自分の中の前提に気づくために、今日は日常生活の中でも気づきを得よう!」と決めても、気がついたら、普通に1日を過ごし、洞察の事なんてまったく忘れていたということが起こります。
 実際に、最初の頃の課題に、自分が今考えているかいないか、日中の生活の中でチェックを入れるという課題があるのですが、最初の頃はそれが、全然できませんでした。チェックを入れようと、朝は心に決めるのですが、気づけばまったくそんな事を考えることもなく夕方になっていて、愕然としたということが、何度もありました。
 いったいどうやったら、洞察の回数を増やせるんだろうと、いきなり壁にぶつかったと思い増したが、でも、本当に不思議なのですが、座って、呼吸法をしながら瞑想し、自分の中に浮かんでくる現象にチェックをいれて、呼吸に意識を戻すことを繰り返しやっていると、徐々に、日常生活の中でも、「あ、今、思考に意識がいっていた!」という事に、気がつける瞬間が増えてくるのです。徐々にですが、自然とでてくるのです。

 だから、まだ本音なんてわからない、前提なんてわからない、という人も、あきらめずに実践してください。
  そして、だからこそ、ある程度時間ととって、座って瞑想するという時間はとても大切だと思います。
 落ち着いてやる瞑想で、できていない洞察は、日中でもできるわけはないのです。
 スポーツに例えるなら、静的洞察(静かに瞑想する)は、基礎練習。動的洞察(日中の生活の中での洞察)は、試合みたいなものだと思います。練習の中で繰り返し行なうことで、試合でもできるようになるんです。逆に練習でできなかったことは、試合では決してできません。

 次々と、マインドフルネスに関する本を読むより、まずは、5分でも10分でもいいですから、座って、呼吸法を使った観察の瞑想をしてください。そしてそれを続けてみましょう。

 ではでは、続いて、
 2、決して変えようとしない、探しにいかない。

 これは、マインドフルネスでは、決して、自分から変えようとか、見つけよう、とかしないということです。
 1,の内容とも絡んでくるのですが、マインドフルネスとはこういうものであるとか、こういうステップがあると知っていまうと、ついつい、その内容を、自分の体験の中で探しにいってしまうんです。
 でも、それは、マインドフルネスの進歩をむしろ妨げてしまいます。うつの人では、調子を崩してしまったりしてしまいます。
 実際、僕も、セッション6あたりで、「本音の観察」という課題があり、「本音って何?いったい、自分の中にどんな本音があるだろう」と、「こういう考えが浮かんだと言うことは、自分に怠けたい気持ちがあるんじゃないか」とか「この考えの裏にも、何か本音が隠れているんじゃないか」とやっているうちに、あれこれ考えを巡らしてしまい、調子を落としかけました。
 思考にとらわれて、ぐるぐると頭に考えが巡ってしまうのは、マインドフルネスとは真逆のことです。
 でも、ついつい、「パターンの後ろには本音が隠れているよ」とか、「このステージでは、この感覚を得るよ」なんて言われると、それを求めていってしまうんですよね。
 でも、マインドフルネスでの進歩やステップは、やっていくうちに、フッと自然と浮かび上がってくるものであり、決して掘り起こして探すものではないんです。
 上記の1.のところでも書いたように、続けていけば、自然と見えてきて、自然とそのステージにいってしまうものなのです。
 佐藤先生も、やはり、特にこの「本音」を探すという課題のところでは、そうやって調子を崩す人が多いと話してました。僕は、僕なりに「本音」を「前提」とか「判断基準」と言い換えた方が、とらえやすかったです。そうやって、自分の実践の中で、自分なりのコツを見つけ出していくことが大切だと思います。

 最後に、改善している人は多いみたいだけど、自分はできないんじゃないかと思う人もいるかと思います。
 その心配は、まったくありません。かならずできるようになります。
 あきらめずに、とにかく繰り返し、繰り返し、呼吸法と洞察をやっていくこと。そうすれば、かならずできるようになります。
 マインドフルネスには、ここで、終わりという終点がないと思っています。
 上達すれば、上達するほど、より繊細なことが洞察できるようになり、その道には終わりはありません。あるとしたら、解脱ということでしょう。
 でも、同じように、終わりはありませんが、でも、できない人もいないのです。
 これは、言語習得に似ていると思います。
 僕ら日本人(日本で生まれ生活している人)は、文法を知らなくても、文字をしらなくても、日本語に囲まれて生活をしている中で、自然と日本語を話せるようになりますよね。
 耳が聞こえないとか、特殊な事情があれば、別ですが、赤ちゃんのうちから、日本語を聞いて、しゃべってみて、また聞いて、しゃべってを繰り返すうちに自然と日本語を身に付け、上達していきます。

 マインドフルネスも同じです。
 呼吸をしていない人はいないですよね。そして、自分が息をしていると自覚できる人であれば、他に知識や道具は何もいりません。ただ、自分の呼吸に意識を向け、自分の中で起こる現象をただただ観察していけば、いいのです。

 いま、取り組んでいるけど、うまくできないと感じている方、どうか、あきらめないでください。
 そして、うつで、苦しんでいる方、どうか、あきらめないでください。
 自分自身を見捨てないでください。

 かならず良くなりますから。


 ではでは、これにてSIMTにおけるうつ病の回復過程の話は、いったん終わりにしたいと思います。

 書きたいネタは、いっぱいあるので、またマインドフルネスについて、気づいたことを次回も書いていきたいと思います。

 でも、伝えるために、伝えたいことをシンプルに書くって本当に難しいなあ。これも気づきですね。


 
 

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はじめまして

マインドフルネスを検索してこちらに辿り着きました、てるてると申します。
私は社交不安障害で働けなくなり昨年5月からSMITを始めたのですが思うように回復せず、SMITのカウンセラーに相談しても「呼吸法を続けてください。」としか言われずもう辞めたいと自棄になりかけていました。

こちらのブログを拝見して、自分はステップ②の所でつまずいていたのだと分かり気持ちが落ち着きました。

もうちょっと頑張ってみようという気になれました。
ありがとうございます。

Re: はじめまして

てるてるさん、コメントありがとうございます。

なかなか回復を実感できないとつらいですよね。こちらの記事が、すこしヒントになれたようで良かったです。
呼吸法を身に付けるStep①から実生活に洞察を取り込んでいくStep②に進むためには、やはりちょっとしたコツが必要なように思います。そのヒントになれたなら幸いです。

症状にまだまだ大きな波があるうちは、つらい事も多いと思いますが、ぜひあきらめず、その調子の波の過程も、呼吸法を使いながら洞察を繰り返してみてください。きっと見えてくるものがあると思います。

改善を実感できる日をお祈りしています。
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Ko7

Author:Ko7

訪問ありがとうございます。
 

鬱になって苦しんでいたときにマインドフルネスと出会いました。
自分の経験とマインドフルネスを実践する中での気づきなどを徒然なるままに書いていこうと思います。
私にとって先達者の方々のブログが参考になったように、このブログが同様に苦しんでいる方々に少しでも助けになればと願っています。

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