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SIMTにおけるうつ病の回復過程 Step④

 さてさて、いよいよ最終ステップ ステップ④です。

 ④それを繰り返すことで、今までと違ったパターンの中で生活していける段階。

 これは、自分自身がどんどん自由になっていく段階です。
 たぶん、この段階では、うつ病だとか、健康だとか関係なく、自分自身の心が、意思が、いろいろな制約から解き放たれて、本当の自由を徐々に手に入れていく段階だと思います。

 ステップ③の最後の方でも書いたのですが、ステップ③の中で、洞察を繰り返していると、自分のパターンの背後にある「本音」、「判断基準や前提」といったものが見えてきます。
 その「本音」や「価値基準、前提」と言ったものに気がつくと、自分がいかに、そういったものに縛られて、制約されて、そして、コントロールされて生きてているのかということを思いしってきます。

 これはうつ病ではない健康な人にも共通することだと思うのですが、まだ学生とかで、両親など自分の家族としか暮らした経験がないと、生活のちょっとしたルールみたいなものが当たり前になっていたりするじゃないですか。
 たとえば、ものすごく身近な例で言えば、目玉焼きには醤油をかける、とか、バスタオルは2日間使ってから洗う、とか。
 たぶん、共同生活をしたことのある人とか、結婚して家族を持ったことのある人はわかると思うのですが、他の人と暮らしてみると、自分の中で常識になっていて、意識にすら留めなかった生活習慣を、他の人に驚かれて、逆に自分がびっくりするってことがあると思います。
 これは、生活習慣での例ですが、僕らの思考、考え方の部分にも、こういった無意識化された基準や前提のようなものが山のようにあるのです。気がついていないだけで、なにせ無意識ですから。
 おそらく、これは、子供の頃の両親や学校での教育、自分自身の体験から作られ、繰り返し繰り返し刷り込まれることで、無意識化してしまったのだろうと思います。
 これには、良い面と悪い面があります。良い面は、無意識化されて、つまり自動化されていることで、その判断や思考が、ほとんど心のエネルギーを使わずに行なうことができているという事です。生きている中で直面するすべての事に、その都度、どちらにしようと考えていたら、時間どれだけあっても足りないし、それだけで疲れ切ってしまいます。
 自動化することで、日常生活を生きやすくなるようにできているのです。

 でも、悪い面もあります。無意識の中で自動化されているので、そこに選択肢はありません。「Aを見たらBと考える」という事に、「Cを考える」という選択肢はないわけです。選択肢がないことにすら気がつかなくなっています。
 生きるために都合良く自動化したのに、気がついたら、その自動化に苦しめられていたという事になるのです。
 経路をプログラミングされたロボットが、思わぬ障害物に遮られても、それにぶつかり続けているようなものです。

 そこで、洞察による気づきで、無意識の中にあるパターンに気がつき、また意識の中にその「前提」を引き戻してあげることで、新たな選択肢ができるようになるんです。

 たとえば、「目玉焼きには醤油」としか思ってなかった人が、目玉焼きに砂糖をかけている人を見ます。最初は、「ゲゲッ、そんなのありえない」って思います。でも、他のやり方があると気がついたことで、次に目玉焼きを食べるときに、ふと、「そういえば、砂糖をかけている人がいたな」って思い出します。でも、その日は、醤油をかけて食べます。
 何度か、そんな事を繰り返しているうちに、「砂糖をかけて食べるって本当に美味しいのかな?」って思います。そして、ある日、砂糖をかけて食べてみます。結果は、、、、わかりません。それが、美味しくても、まずくて醤油に戻っても、それはそれでOKなんです。大切なのは、その人の中に新たな選択肢が生まれたこと。それが大切なんです。
 醤油以外は考えられない状態であったときに比べたら、いろいろ選択肢があるなかでも、自分は醤油を選ぶんだとわかって選んだときには、周りからみると変わらなくても、その人の心はずっと自由があり、確信があります。

 ステップ④は、そんな感じです。例がわかりにくかったかもしれませんが、そういう自由を手に入れるステップです。

 自分の中の、「本音」や「判断基準・前提」に気がついたからと言って、自分の判断や反応がすぐに変化するわけではありません。
 前回も出てきた例で話すと、「人は、昼間、しっかり働いているべきだ」という前提に気がついたからといって、「テレビで働いている人の映像を見た」のち、「働いていない自分は、ダメだ」と「落ち込む」自分が、すぐに変わるわけではありません。嫌な気持ちも、やっぱりあります。
 でも、まず、その「前提」に気がついたことで、その後の、思考の悪循環を止めることができます。
 「働いていない自分はダメだ、やっぱりだめだんだ、こんな自分は死んだ方がましだ、、、、、」と続いていた思考を、洞察したときに、呼吸に意識を持っていくことで、さらに悪くなるのを、止めることができるようになります。
 そして、繰り返し「前提」に気がつき、洞察ができていると、「でも、その前提、本当か?」という気持ちが出てくるんです。「冷静に考えると、違う解釈もOKなんじゃないか」と。そういう気持ちが少しでもでてくると、今までの、落ち込みや、ダメだ思考が、自然と、だんだんと、薄くなってきます。

  セッション6,7~10あたりでは、こう言ったことをやっていきます。
 まずは、繰り返すパターンに気がついたら、そのパターンを書き出してみます。
 そこで、取り得る選択肢や今までと違ったパターンも、できれば書き出してみます。対策方法も。
 書き出す作業は、いわゆる認知行動療法的ですが、あえて書き出さなくても、気づきを繰り返すというやり方でもいいとは思います。でも、書き出す作業自体が、客観化であり、洞察なので、ある程度、パターンが見つかったら書き出してみるといいと思います。
 そこでの対策も、別に、認知行動療法的に別の考え方や方法を無理に考え出さなくてもいいです。対策も、あくまでマインドフルネス的に、それを変えるというよりは、それをふくらませないように、悪循環に向かわせないように、今まで身に付けてきた、短時間呼吸法だったり、傾注観察法だったりを利用して、対策をうってく事になります。

 この過程を、パターンが浮かんでくる度に、繰り返し、繰り返し、取り組んでいきます。

 そうすることで、自分の中の悪循環はもとより、いろんな制約から抜け出すことができ、人は本当の自由を手にすることができるのだと思います。

 読んでいて気がついた方、実践して体験している方もいると思いますが、この過程には終わりはありません。

 自分の中の制約、「前提や判断基準」も、強く、わかりやすいものもあれば、本当に些細なものであったり、心のずーっと奥底に深く刻み込まれていて、なかなか洞察できないものもあります。

 だから、Step④は、セッション中に完成するということはなく、取り組み方を身に付けたら、セッション終了後も、自分でそれを実践していく必要があります。
 おそらく、セッション終了までに、まずはStep③までに到達できれば、それで合格点かなと思います。
 
 僕自身、セッション終了後も、瞑想、洞察を続けていて、今でも、日々、発見があります。

 佐藤先生は、セッション終了までに、自分の病状の7~8割は改善していけるとおっしゃっていました。実際、そうなることで、ある程度、生活も問題なく過ごせるようになっていきます。
 しかし、最後の2~3割を治すために追い込んでいく、そして、再発しない自分を作るのに、このStep③、Step④の作業が、本当に大切になり、そこは、自分自身の実践にかかっているところだと思います。

 Step④の説明は、こんな感じです。

 Step①~④の説明で、思わぬ長さになってしまいました。
 次回、一連のステップを通しての、まとめと注意事項などを書いて、回復過程の話の終わりにしたいと思います。

 
 

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Author:Ko7

訪問ありがとうございます。
 

鬱になって苦しんでいたときにマインドフルネスと出会いました。
自分の経験とマインドフルネスを実践する中での気づきなどを徒然なるままに書いていこうと思います。
私にとって先達者の方々のブログが参考になったように、このブログが同様に苦しんでいる方々に少しでも助けになればと願っています。

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