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コメントに答えて


 先日、書いたブログについて、子育ての中で苦労されている方からご連絡を頂きました。なかなか大変そうな状況そうですが、お返事になればと思い、また他に苦しい状況にいる方の参考になればと思い、ここに書かせて頂きます。

苦しい状況にいる場合、まずは、自分の負担を減らせるような体制はつくれそうですか?
家族や親族が無理でも、行政のサービスやNPO団体のサービスなど、使えるものはなんでも使って楽をしてください。うちにも子供がいますが、どんな育て方でも子供は育つんだなーというのは感じています。特にたくさんの人に関与してもらって育ったほうが価値観が多様になり、むしろいいんじゃないかとすら感じています。できるかぎり、楽をするつもりでいきましょう。

また、今の自分に協力してもらえる人たち、サービスを一覧に書き出しておくというのもいいですよ。例え利用しなくても、これだけの人たちにささえてもらえると思うだけでも気持ちが楽になるときがあります。
 
書き出す人は、実在の人物でなくても、思い出すだけで気持ちが楽になるような故人や芸能人、話の中の人などでも構いません。とにかく、気持ちを逃せるたくさんのチャンネルを持っておくことが大切です。


「今の育児が辛く、泣き出すとどうしようと不安、恐怖があり、嫌悪、感情と名前をつけて捨てていますが、心騒いでいます。これはずっと課題かもしれません。静観出来ないのです。日中もそわそわ感で夜もあまり眠れず、心休まる時がありません。呼吸法も続けていますが、苦しくなり止めたくなります。悪循環です。分かっているのに…。だけど、少しでも改善して今度こそは治したいという思いはあります。家族のためにも自分のためにも。マイナス思考や不快がいっぱいですが、今は育児の苦しさや、子供が泣くのは仕方ないと思いたいです。辛さから逃げたくてマインドフルネスの本を読みあさったり、でも解決しません。」(頂いたコメントより一部改変、要約)

 僕も調子が悪い日は、ネガティブな思考が後から後からあふれ出てきたり、自分を責めるような思考が次から次へと浮かんでくるときもあるので、「静観できない」という気持ちはすごくわかります。

 でも、静観できなくていいんです。不安になったり、そわそわしたり、自分を責めることばが浮かんできたり、これらはすぐに止めることはできません。意志でコントロールするのは不可能なのです。
 だから、逆説的になってしまうのですが、これらの感情や感覚はすごく苦痛なので、すごく止めたくなる気持ちはわかるのですが、これらを止めようとするのは、天に唾を吐いているようなものですから、かならず感情や感覚は悪化させてしまいます。
 だから、そのままにしておくしかないんです。
 そのままにするというのは、「落ち着いた心で遠くから眺める」というような穏やかなものではありません。私自身の感覚だと、「つらくてしょうがないけど、どうにもならないから、もうそれをどうにかしようとじたばたするのはやめて諦める」の感じに近いです。
とはいえ、つらい思考や感情、身体感覚に対しては、動物が持っている本能として、それらを避けようとする、排除しようとする本能が備わってますから、ほぼ脊髄反射的に、どうにかしようとしてしまいたくなるのですが、そのたびに、「あー、これは無駄だから、いったんやめてこちらに意識をむけよう」と繰り返しやっていくしかありません。 

でも、あきらめるというのは、「それらの思考や感情、身体感覚をどうにかしようとする」のをあきらめるというだけで、他の事をすべてやめてしまうわけではありません。自分のやるべきこと、毎日のルーティーンなどは、できる範囲で続けていきます。むしろ、それらをすることに意識を向けていきます。

 私たちはつらいとき、ついつい「こんなにつらくちゃ何もできない」「まともな生活をするためには、この病気を治さないと!この症状を止めないと!」「この症状のせいで・・・」と、思って、病気を治すことに生きてしまいそうになります。

 でも、うつなどの感情障害においては、この不安やうつなどをコントロールしよう、自分が元のように生活するためには、何とかしてこの病気を治さなくちゃという考え自体が、本当の意味で治っていくことを邪魔してしまうのです。
 これは、腕の骨折を治そうとして、腕立て伏せを一生懸命やっているような状況といえるかもしれません。それで痛みがひどくなって、寝込んでしまうようなものです。でも、腕の骨折があって痛みがあるときには、腕立て伏せはできませんが、多少の痛みなら、歩いたりすることはできますよね。左手が痛ければ、右手でPCを使うことができるかもしれません。
 不快な思考や感情、身体感覚についても相談です。それらをすぐに改善させることや変化させることはできないのですが、かといって何もできないわけではないんです。何とか残っている意識の部分で、自分のできること、価値に沿ったことを一歩づつやっていくしかないんですね。

 ここがすごく難しいというか、微妙というか、伝えずらいことなのですが、「長期的には」治りたいから治るためのことをやっていくという気持ちを持ち続けることがすごく大切なのですが、「短期的には」、その考え方が邪魔をしてしまうことがあるということです。

 ではどうするかということなのですが、不安だったり、嫌な思考だったり、身体感覚だったりが自分の中に存在してしてもいいように、居場所を与えておいてあげて、それらとともに、自分の価値ある生活を生きる、ということが大切になってきます。

 前回のブログでも書きましたが、思考で言えば、「ラジオをつけながら、家事をしているつもり」というのがこのことにあたります。思考はとめられないけど、「あーこういう思考が繰り返されているなー、嫌だなー」と思いながら、今やっている家事を続けていく。
ときに思考に邪魔もされるけど、「また思考がなんか言ってるなー、つらいなー」と思いつつ、でも今やれることに意識を向けていくといった感じです。つらいと思ってもいいんです。嫌だなと思ってもいいんです。

 家族や子供のことを「こんちくしょう」という風に思っていることがあったり、「自分なんて」と感じてしまったり、不安で手が震えたりしてもいいんです。不安な気持ちと、震える手と、落ち込んだ気分と、一緒に、今できることをやっていくことが大切です。

 このあたりの事は、SIMTでも価値実現の行動と価値崩壊の行動などのところになると思うのですが、実際にSIMTの本を読んでいるだけだと、なかなか理解しにくいなと私も感じています。

 私も、この価値実現の行動と価値崩壊の行動などが、うつの改善とどうかかわってくるのか、うまく理解できていませんでした。そして、体調を崩してしまったわけですが、この1年、アクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT)なども学ぶ中で、病気や感情、思考、感覚をコントロールするのではなく、それらとともに価値に基づいた道を前を向いて進んでいくということが、やっとわかってきている印象です。よかったらお時間のある時に関連する本を読んでみるといいかもしれません。
 僕が読んで読みやすかったものは、「幸福になりたいないら幸福になろうとしてはいけない」 著:ラス・ハリス 
 という本があります。

 ここに書いた内容は、言うにたやすく行うには大変な道です。本当に、苦しい向かい風の中を一歩一歩進んでいるような気がする時もありますが、この一歩一歩が自分の自信を取り戻していくのに大切なものと思ってやっています。

  どうか、今苦しさの中にいる方たちも、諦めずにやって頂けたらと思います。一歩一歩、やっていきましょう。
これからも、このあたりの事は繰り返し書いていくことになると思います。
 まめな更新は難しいかもしれませんが、また気が向いたら読みにきて頂けたらとおもいます。


 

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質問に答えて(洞察の確認と意識の向け方)

本当にご無沙汰していました。今は、体調も徐々に回復し、仕事へも復帰してきています。まだまだ体調にも波があるので、注意しながらやっていこうと思います。でも、この1年でいろいろな事を学び、洞察を続けながら、今できることを続けていくことが大切だということを改めて感じました。一歩一歩進んでいこうと思います。

 さて、今回、以前、マインドフルネスを学んだ方から、ライフイベントをきっかけに体調を崩しててアドバイスを欲しいというコメントを頂きました。私も同様にライフイベントで調子を崩してしまったので、うまいアドバイスが言えるかどうかわかりませんが、この1年で学んだことを振り返って、少し書いてみようと思います。

 SIMTをやっている方にも参考になる部分もあるかと思い、新しい記事として書かせていただきました。

 まず、生きていると色々なことが起こります。いいこともありますが、悪いこともあります。どうしても避けられないストレスにさらされることがあります。だから、調子が崩れてしまうことがあるのは、必ずしもわるいことだったり失敗だったいだったりするのではなく、しょうがないときもあります。大切なのは、そこから回復するための方法や手順のようなものを自分なりに持っていることだと思います。そして、できることを続けていくことです。

 まず始めに洞察です。
 これは、今の自分の状態を見極めるためにも大切です。自分の中に起こってくる現象に名前を付けていくことで、自分自身を洞察していきます。
 すべての事や体験は、まず五感を通って意識に「認知」されます。これが第一歩です。
 そして、その「認知」の仕方に伴って、様々な「感情」が起こったり、「身体反応」が起こったりします。その結果として、何らかの「行動」を起こします。その結果をまた「認知」して・・・というように、体験は繰り返されていきます。

 ここで大切なのは、我々が意識的に変えたり選択したりできるのは、「認知」と「行動」だけです。そして、それらも一部のみといったほうがいいかもしれません。

 自分の「感情」や「身体反応」は自分の意識の力では変えることができません!!!
 ここ、大切なところです。
 ついつい、自分の不快な感情や身体反応を改善したいと思って、色々試してたくなりますが、基本的に、「感情」や「身体反応」を意識の力でコントロールすることは不可能です。
 じゃあ、SIMTやマインドフルネス、呼吸法をやっていると、「感情」や「身体反応」が和らぐことがありますが、これは、あくまで「感情」や「身体反応」がそれ自身の自然な経過の中で改善していくということであり、意識の力で「感情」やs「身体反応」を改善させることはできないと捉えていたほうがよいと思います。
 燃え上がった火を水で消火することはできないけれど、仰いだり、薪をくべたりするのをやめると自然と火が小さくなっていくのとおんなじです。
 あくまで抑え込もうとせず、かといってただ我慢して無視するというわけではなく、そんな不快な「感情」や「身体反応」に居場所を作ってあげて、自然と落ち着いてくるまでそっとしておいてあげるというスタンスが大切です。

 では、意識の力で変えられるという「認知」と「行動」ですが、この「認知」の部分に関しては、物事が起こったり、様々な感情や身体反応を経験した瞬間に、ほぼ自動的に「認知」が起こり、その瞬間に「評価」も起こるので、なかなか手を加えることは困難です。もしこの評価を少しでも変化させたいと思うならば、認知行動療法の手法を用いて、実際に書き出してみて、やってみることをお勧めします。
 SIMTでは、この「認知」の中で同時に起こってくる「評価」「思考」についても、それを無理に変えようとしたりせず、ほおっておこうという考え方なのだと思います。
 特に、調子が悪いときに襲ってくる「自己否定の評価や思考」は、とめどもないものです。パワフルで、すぐに意識がそちらにもってかれますし、本当につらいです。でも、だからこそ、繰り返し、「今、ここ」に意識を戻していくのが大切です。
  イメージとしては、ラジオを聴きながら作業をする漢字をイメージしてもらうといいと思います。ラジオを付けておくと、番組の内容が気になりますが、聞きながらでも作業を続けることはできますよね。ときにラジオに意識が向きますが、またい「今、ここ」の作業に意識を向けることはできます。そして作業をしていくと、ふと、ラジオが気にならない瞬間もあったりしますよね。そんな感じで、気が付いたら、そんな思考や評価が収まってきたということが多いです。

 では、どうしたら、そうやってつらい時期を乗り越えていくことができるのか。
それが、最後にのこった「行動」の部分にあります。実は僕らが選ぶことができるのは、この「行動」の部分だけなんですね。
それも、その一部ということです。調子が悪いときに、できる事って限られますよね。でも、その少しの選択の中で、自分の価値に基づいた行動をしていくことが本当に大切なんです。

 つらい「認知」(自己否定の評価や思考)から、不快な「感情」や「身体反応」が生まれると、当たり前ですが、その状態から早く抜け出したいから、このつらい「認知」や不快な「感情」、「身体反応」を少しでも減らしたい、なくしたい、この場から逃げ出したいという「衝動」が生まれます。この「衝動」が生まれるのは、自然なことです。人間であっても動物なので、目の前の危機や不快から、逃げ出そう、それと戦おうという「衝動」が生まれるのは、本能といってもいいものです。

 しかし、この「衝動」に従って、感情や身体反応と戦ったり、もしくは、それを過度に避けようとして、逃げ出したり、寝込んでしまったりすると、「短期的には」、その状況をコントロールできたように思っても、結果的には、さらに「感情」や「身体反応」を悪化させてしまうということが起こります。
 希死念慮が生じたときの自殺未遂行為や、感情を爆発させたときの家具などの破壊行為、やらなければならないと思っていた約束をキャンセルしてしまった時などがそうかもしれません。
 もちろん、そうせざるを得ないときもあるのですが、「短期的な効果」を求めて、これをやってしまうと、どんどん体調を悪化させて、負のスパイラルに陥ってしまうことが多いです。

 なので、ここで大切なのが、自分の「価値」を思い出すことです。そして、少しでもいいので、その「価値」を大切にする行動、実現する行動に、自分の「行動」を向けていくことが大切です。
  例えが、今の僕だと、やはり「家族を守りたい」という「価値」があり、「願い」があります。だから、調子が悪い日でも、とにかく仕事に行くという選択をしています。ここで、「仕事のでき」という事にはあまりこだわらず、ありのままに、今できる範囲でできることをしていきます。体調が悪い=何もできない、ではなく、体調が悪い=そんな体調の中でできることをやる、という選択をしているわけです。体調が悪い→「こんなに体調が悪くては仕事にいけない」「悪化させないために休む」のではなく、「今できる範囲で仕事をすすればいい。家族を守るために仕事をする」という風に考え、行動を選択していくわけです。
 ほかにも「体力をつけたい」という願いもあります。これは「自分の好きなことをいろいろやりたい」という価値、願いに通じているものです。そのために、気分がのらない日に、「家に閉じこもる」という選択をせず、、「散歩をして体力をつける」という選択をしていきます。

 こうやって、体調がしんどいときに、それをコントロールする行動をせずに、少しでも価値に基づいた行動をすることで、「今、できたこと」を認めてあげる、それを選択した自分をほめてあげるということをやっていきます。
 体調そのものをコントロールできなくても、こうやって何とかしんどい時期をしのいていくと、自然と体調が少し楽になる時期がやってきます。ゼロにならなくても、つらさが5割とか7割くらいになってくるときがかならず来るはずです。
 そこまで何とかしのげると、初めて、永遠に続くように感じたつらい感情や体調も、かならず改善するときがくると感じられるようになります。そして、そのつらい時期に少しでも自分で価値実現のためにできることがあったこと、そういう選択をできた自分に自信が持てるようになってきます。

 もちろん、これは、右肩上がりの一方的な道ではなく、うまく行くときがあり、感情や体調に負けて衝動的に行動し、自己嫌悪になるときがありという感じで、楽な道ではありません。でも、回復というのは、この一歩一歩を、少しずつでもやっていくしかないのではないかと、自分は感じています。

 最後に注意点としては、用事を休んだり、横になったりするのは、決してすべてが逃避であるというわけではありません。
大切なのは、「短期的に」「短絡的に」、そして「感情や身体反応をすぐにコントロールするために」それらの行動をとることは、結果的に良くないことが多いが、「長期的な視点で」、今の自分には休みが必要だなとか、今の自分には大きすぎる課題だからこれはキャンセルしようという選択が取れているならば、休んだり、用事をキャンセルすることは悪くありません。
 呼吸法や瞑想を行う時にも同様なことが言えて、「今の自分をすぐに楽にしたいために」、呼吸法や瞑想を行ってしまうと、うまく改善しなくて、逆に焦ったり、がっかりして体調が悪化することが多いです。
 呼吸法や瞑想は、マインドフルネスな態度、受け流していく姿勢、つらい思考ばかり巡らせないで「今ここ」に意識を戻していく習慣、を身に着けるために、日々、淡々と行っていくことが大切だと思います。

 相談者の方を始め、今もつらい時期をお過ごしの方がたくさんいらっしゃると思いますが、月並みな言葉でありますが、止まない雨はありません、明けない夜もありません。かならず、楽になってくるときが来ます。大切なのは、なんとかそこまで乗り切ることです。それが経験となって、自分の回復の特徴、悪化するときのパターン、対策方法などの経験値がたまっていきます。

 私も、日々、練習だと思って過ごしていますので、どうか、皆さんもあきらめずに、でも頑張りすぎずに、大変な時は、目標を分割え、少しのことでも達成できたら自分をほめてあげて、やっていきましょう!

 また、体調の具合をみつつ、この1年学んできたことや感じたことを、このブログで書いていくことができればと思います。
更新の頻度はお約束はできませんが、また気が向いた時にのぞいていただけたらと思います。

 少しでも参考になることがあれば幸いです。
 ではでは、見て下さった方の1日が少しでも楽になることを願って。

 
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プロフィール

Ko7

Author:Ko7

訪問ありがとうございます。
 

鬱になって苦しんでいたときにマインドフルネスと出会いました。
自分の経験とマインドフルネスを実践する中での気づきなどを徒然なるままに書いていこうと思います。
私にとって先達者の方々のブログが参考になったように、このブログが同様に苦しんでいる方々に少しでも助けになればと願っています。

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