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自己洞察瞑想療法の講習会なども始めました! → マインドフルネス@つくば

チェックだけでOKなのです

 
 少しずつ春の足音が近づいてきていますね。
 この季節は、花粉症との付き合い方に悩みますが、皆さんはいかがでしょうか。

 今日は、少し前に、勉強会の中で出てきた質問で、参考になりそうな話があったので、書いてみたいと思います。

 質問にあったのは、まだセッション2~3をやっている方からでしたが、感情の連鎖や思考のチェックをやっていって、今後、先行刺激の分析や後続結果の予測という課題をやっていこうとしているときだったと思います。

 自己洞察瞑想療法では、マインドフルネスを身に着けるために、段階的に「洞察」のやり方を学んでいきますが、まずは、自分が思考しているか、していないかを知るためのチェック、そして、思考以外にも想起や感情など、自分の中で起こる様々な心理現象に名前を付けるという実践、その中で特に感情に注目し、その感情の分類をする実践、そして、その感情が起こったりしたときに、それを引き起こした刺激や連鎖の洞察、またその後に生じる衝動や行動の結果予測などを行います。

 ちょっと文章で書くと難しそうに感じますが、例えば、「ムカッ」と怒りの感情が起こったら、何をきっかけにそのような感情が起こったか、その時に何か思考がよぎったか、などを一瞬だけチェックし、また怒りが生じたときに、自分の中にどのような反応をしたいという衝動が起こるか、またその衝動のまま反応すると、結果的にどのようなことが起こるかを、やはり一瞬だけチェックする作業です。

 ここでいつも僕が強調しているのが、自分がなんで怒ったのかとか、落ち込んだのかを、「どうしてだろう、こんなことが現認じゃないか」などと、考えて答えを出すのではなく、一瞬だけ、「テレビを見たんだな」とか「その瞬間、思考が働いたんだな」とチェックするだけ、名前を付けるだけで大丈夫だということです。
 先行刺激の分析といっても、「僕は、こういうことが嫌で、こういうことを考えてしまったのだろう」などと、思考のレベルで分析をしないほうがいいと思います。
 
 やってはいけないということではないのですが、うつや不安障害を治そうとしてこの療法に取り組んでいる方の場合、特に、そのような分析はおすすめしないということです。
 
 かわりに、自分の中に何が起こったのか、名前付けができれば、まずはOK。もし、その思考の内容が一瞬だけ、こう考えたなとyチェックできればそれでOKです。

 なぜかということをこれから書いてみたいと思います。

 確かに、鬱や不安障害で苦しい状況を好転させるためには、考え方を訂正したり、ちゃんと分析して修正をしていかなければならないんじゃないか、そうしないと改善しないのではないかと考えがちですよね。

 しかし、うつや不安障害の時は、考えることすべてがネガティブな方向に行きがちです。そして、自分に対して、常にネガティブな評価をもっていますので、どのような思考に対しても、結果的にネガティブな評価を下してしまい、最終的に「僕ってこんなにダメな奴」ということで思考が終わりがちになります。
 そのような、思考や評価を続けてしまうと、その分だけ、ネガティブな感情を膨らませてしまい、結果的に症状や体調はどんどん悪化してしまいます。

 じゃあ、ポジティブに考えればいいんじゃないかと、一般的には思うかもしれませんが、鬱や不安障害という、日常生活に支障をきたすレベルになっている時には、すでに脳のレベルで、生理学的に変化が起こっていることがわかっています。
 つまり、脳の中が変わってしまって、ポジティブに考えることが、不可能な状態になっているのです。
 このような人に、もっと前向きに考えろというのは、足を骨折していたがっている人に、なんで普通にあるけないの?と言っているようなものなのです。

 だから、そのような状態の時に、いくら課題の実践だからといって、思考のレベルで自分を客観的に分析し、改善しようと思っても、最終的にネガティブな自己評価や、無理な理想との比較により、落ち込む結果になっていきます。
 むしろ、そのような思考を繰り返してきたからこそ、病状がここまで悪化してきたわけです。

 マインドフルネスでは、そういった自分の中で勝手に決めつけたな思考や評価から一度離れてみることが非常に大切です。
 そこから離れるトレーニングを通して、脳の中の構造も回復してきます。
  足が骨折しているときに、足に負担がかかるような動作を極力しないように注意して、回復を促すようなものです。

 だから、いくら先行刺激の分析や後続結果の予測といっても、できるだけ、思考や評価を働かせずに、一瞬だけのチェックですませるようにしていくべきです。

 実際のところ、分析や結果の予測には、思考作用を使います。しかし、その使うのを最小限にしておいたほうがいいということです。どのような心理現象が働いたのか、その刺激は何か、思考した内容は何かを、一瞬だけチェックしたら、そのことはすぐに流して手放すようにし、「今、ここ」の呼吸や目のまで行っていることにに意識を戻すのが良いです。

 でも、それでは状況はなにも変わらないのではないかという疑問を持つ方もいるかもしれません。
 
 しかし、多くの場合、すでに生じている負の感情は、結果なのですね。
 骨が折れて痛みが生じているというのが、結果であるということと変わりません。
 痛みを止めようと、折れている骨をすぐにつなごうと、もんだりたたいたりすれば、余計痛みはましてしまいます。
 
 できることは、刺激をしないようにそっと休めて、あとは回復を待つだけなんです。

 しかし、そんな中でも、ひたすらチェックを続けていくと、自分の中に、繰り返し起こってくるパターンが見えてくるんですね。
 一度のチェックでは気が付かなかったことでも、自分が良くしてしまう行動や反応というのは、日常生活で繰り返しでてきます。
 同じことが、5回、10回と繰り返されていくと、どんなに鈍感な人でも、「あれ、こんなことが以前もあったかも」と気づくときがくるのです。

 それは、「僕の中のパターンはなんだ?」と考えて見つかるようなものではなく、ただ、淡々と上記のチェックを続けていったときに、ある時、「あれ、こんなこと、前もやってたかも」という風に、フッと、気づきが起こる瞬間があります。

 それが、自然と起こるまでは、ただひたすらに、名前付けや先行刺激の分析、後続結果予測などのチェックを続けることです。

 そして、そのパターンがわかってくると、そういうことを行った時に、どのような結果になるかが、自然とみえてくるようになります。
 
 そういう意味でも、チェックが大切なのですね。決して、ボケーっと、何もせずに過ごすわけではなりません。名前付けや連鎖の分析など、かならずチェックはするわけです。しかし、そのチェック以上に、深く考察をしようとしなくていいということです。

 
 先ほどの骨折の例えでいうと、足が折れているときに、痛みが走ったときにやっている動作をその都度チェックしていきます。
 そうすると、自分のどのような動作が、足の負担につながっていたかが、自然とわかってくるのです。
 無意識にしていた動作なので、それまでは気が付かなかったかもしれません。でも、痛みが生じたときにチェックを繰り返していくと、自然にいつも無意識にやっていた動作に気が付くことができ、その結果として、そういった動作を減らしていくことができます。

 ここでも、大切なのは、もしチェックを繰り返していって、パターンが見えてくると、そのパターンを無理に治そうとしなくても、明らかに自分にとって不利益しか生まないような行動や反応に関しては、自然ととらなくなっていくものだということです。
 むしろ、意識的に行動や反応を、正解と思われるものに変えようとするより、自然と、そのような衝動がなくなってくるまで、しっかりと、チェックをし続け、先行刺激やその結果起こることを、徹底的にチェックしていくことが大切です。
 そうすれば、自然と自分の進むべき道が見えてきます。そして、その時には、自然と、そのような反応へ、身体が導いてくれるはずです。

 そして、このチェックのみをして、すぐに今ここに戻していくトレーニングをしていくと、脳の構造も変化してきて、自然と、ネガティブな思考や評価から離れることができやすくなってきます。
 しかし、その変化が起こってくるのには、少なくとも数か月のトレーニングが必要です。
 筋トレが1日では意味がないのと同じことです。
 
 そして、このような習慣ができていることが、セッション6以降で、さらに深い自己を見つめていく過程で、大変に重要になります。なぜなら、その習慣ができない状態で、思考のレベルで、セッション6以降の実践をやっていこうとすると、大抵の場合、自動思考の罠につかまり、体調をさらに崩してしまうことになってしまうからです。

 しかし、このセッション6以降をしっかりとやらないと、再発をしない自分というのは作っていけません。

 だからこそ、この「チェックのみをする」という態度、実践を積み重ねていくことがすごく大事だと、僕は考えています。

 ぜひ、まだやりはじめでうまくわからない、効果が感じられないという方も、諦めずに実践を続けてみてください。
 かならず、効果が感じられる日がくると思います。

 何かご質問や意見がありましたら、ぜひコメント欄にお書きください。最近、更新が遅くなって申し訳ないのですが、これからもマイペースに続けていきたいと思います。

 ではでは、今日はこの辺で。


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プロフィール

Ko7

Author:Ko7

訪問ありがとうございます。
 

鬱になって苦しんでいたときにマインドフルネスと出会いました。
自分の経験とマインドフルネスを実践する中での気づきなどを徒然なるままに書いていこうと思います。
私にとって先達者の方々のブログが参考になったように、このブログが同様に苦しんでいる方々に少しでも助けになればと願っています。

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