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自己洞察瞑想療法の講習会なども始めました! → マインドフルネス@つくば

マインドフルネスによる問題の解決のされ方

 今日は、SIMTを実践していくと、どのように自分の中の問題が解決されていくかということについて書いてみたいと思います。
 
 というのも、SIMTを実践し、マインドフルネスを自分のものにしていくと、確かに自分の中の問題が少なくなっていくのを感じているのですが、その少なくなっていく感じが、いわゆる「問題が解決していく」という言葉を聞いたときの印象と、すこし異なるように感じているからです。
 一言でいうと、問題が解決されるというより、問題が問題でなくなっていく感じといいましょうか。。。。
 すごく微妙な表現で、わかりにくいところなので、いくつか例を挙げて、私が感じているその感覚を解説してみたいと思います。

 今までのところでも書いて来ましたが、SIMT(自己洞察瞑想療法)におけるマインドフルネスでは、物事を解決しようと取り組む訳ではなく、「今、ここ」に起こっている現象、事象を、そのままとらえ、確認して名前をつけ、そこにそれ以上こだわらず、すぐにまた「今、ここ」に起こってくることに意識を向けて行きます。そうすると、その現象の新たな側面が見えてきて、自分の中にある概念や判断基準が見えてくることで、変化が起こっていきます。
 しかし、ここでの変化とは、「解決しよう」、「自分の中にこんな問題があるんじゃないか」「もっとポジティブに考えよう」とか、能動的に自ら変えようと思って起こってくる変化ではありません。「気づいたら変わっていた」「気がついたその瞬間にもう前のようには振る舞えない」というような、どちらかというと受動的な変化です。

 いくつか例を挙げてこの経過を説明してみうようと思います。

 たとえば、仕事がストレスでつらくてしょうがないという場合を考えてみます。こういう方、僕も含めて多いと思うんです。今回は、極端に、仕事がストレスで、つらくて、仕事に行けなくなってきているという状況だとします。
 このとき、自分の中では、「仕事=ストレス」の状態です。仕事の事を考えようものなら、頭痛、冷汗など身体反応が起き、できるだけ仕事から離れたい、もう、この仕事は続けられないと考えています。
 このとき、SIMTにおけるマインドフルネスは、どうやったら仕事に行けるかとか、どうしたら仕事に対するストレスがなくなるかとかを考えることはしません。なぜなら、「仕事=ストレス」と感じている今現在の思考状態の中で、いくら解決方法を考えても、今までとは違う新たな「解決策」は生まれようがないからです。
 SIMTでは、ただ、その時に起こっていることを観察し、名前をつけ、そのままにし、また「今、ここ」に意識を戻します。
 なので、仕事に対するつらさがすぐに変化するわけではありません。
 だから、ある日も、「会社が近づくと頭痛がして、不安がたかまり、色々悪いことを考えてしまう」という状況の中にいます。
 その時にも、「通勤の電車の中で、身体反応(頭痛)がして、感情(不安)が働き、思考・想起(悪い事を考える)が連鎖するんだな」と確認するだけです。そして、会社についても、「身体反応(頭痛)に加えて、身体反応(冷汗)、今日の仕事の確認しながら、思考が働いているな、よし呼吸に意識を向けよう」、そして、「気がついたら、身体反応(頭痛)はすこし軽くなったな。感情(不安)も、もうそれほどでもない」、しばらく時間がしたら、「うわ、なんか頭痛が強くなってきた、そうすると感情(不安)もまたぶり返した。思考が働いた。呼吸に意識をむけて。。。」と、とにかく、この名前つけ、すてる(そのままにする)、呼吸に意識を戻す。を繰り返して、その日を乗り切ります。
 と、これでは、一向に問題が解決しないように感じます。
 でも、とにかくこれを繰り返し、一日、一日と、乗り切りつつ、これを続けていきます。
 そうすると、ある日、「ん、仕事に来るときに身体反応(頭痛)は同じだと思ってきたけど、日によって意外に違うぞ」とか、「1日の仕事のうちでも、感情(不安)が強くなる時間とそうでもない時間があるぞ」ということに気がついてきます。
 それでも、それ以上は深くさぐらず、とにかく、名前をつけ、すてて、今に意識を戻すということを繰り返していくと、
 「どうも、外回りの仕事が入ってきた時に、身体症状や感情が大きくなるな」という事や、「A部長に、話しかけられたときに、感情が大きく揺さぶられる」という事に気がついてきたりします。
 さて、この段階になると、以前は、「仕事=ストレス」だったものが、「外回りの仕事=ストレス」であったり、「A部長との関係=ストレス」に変化しています。
 もちろん、ストレスそのものがなくなったわけではありません。でも、仕事のすべてがストレスではなかったことに気がつき始めています。 この段階では、仕事に行くのが楽しくなっている訳ではありませんが、仕事に行くことができるようになってきます。なぜなら、仕事のすべてがストレスではないということに気がついてきたから。
 さらに観察していくと、「外回りの仕事の中でも、B社やC社に関わった時に、いつも同じ思考が働く」という事に気がついたり、「A部長と話した時でも、締め切りが関係した仕事の時に、いつもこういった思考が働く」という事がわかってきたりと、どんどん、自分のストレス自体が、クリアーになってきて、「仕事=ストレス」だったものが、「特定の状況→特定の思考=ストレス」となってきて、さらに洞察を深めていくと、「特定の思考」が働く時にその考えを生じさせる「自分の中の判断基準」が明らかになってきたりします。
 もう、この段階になると、「仕事がストレス」という考え方自体がなくなっています。それどころか、洞察をより深めていくためには、自分がストレスを感じる状況が必要になってきます。そうすると、もうこの段階では、仕事に対する姿勢が「避けたい、もう無理」という後ろ向きの姿勢から、「どんな時に?どのように?」と自ら迎える姿勢に変化しているのですね。
 なので、この時点では、「どうやったら仕事がストレスにならないか」といった問い自体がなくなっています。なぜなら「仕事=ストレス」だと思っていたその前提自体がなくなってしまったからですね。
 
 これが、SIMTにおけるマインドフルネスにおいての変化の仕方であり、問題の解消のされ方です。
 普通は、どうやったら悩みを克服できるのかとか、問題だと思っているものを解決できるのかと悩むことがほとんどですが、その問題の前提自体が意味をなさなくなってしまうので、問題自体が、気がついたら薄くなっていくというか、徐々に消失していくような感じです。

 大切なのは、この途上において、決して「仕事=ストレス」と感じることを、無理に変えようとしているわけではないということです。ここで繰り返されているのは、とにかく、洞察し、現象に名前をつけ、そしてそれを捨てる(そのままにする)という作業のみです。
 もちろん、たとえば部長とのやりとりがストレスだと感じたら、そのやりとりの仕方を変えてみるという手段をとってみることもあります。でも、それは、それによりすぐそのストレスを解消させようというよりは、違った手段をとったときに、また自分の中で起こる現象や感じ方がどのように変化していくかを洞察していくための方法として行なっているといった感じです。

 僕がセッションに参加していた時には、佐藤先生が、「とにかく、名前をつけて、そのままにする。それを繰り返していくと、いろいろな事がよく見えてくる。」とおっしゃっていました。
 セッション中には、その事が完全に理解できたわけではありませんでしたが、今、こうやって実践を続けていると、やっとその意味というか、どういう事をおっしゃっていたのかが、自分なりに掴めてきました。

 SIMTではこういうことが良くあります。

 今は、意味がわからないことでも、課題を丁寧に続けていくことで、課題の意味が腑に落ちる瞬間が訪れるものです。
 そして、その理解も、1回で終わりではなく、そういう腑に落ちる瞬間が繰り返されて、さらに深く理解できていきます。
 この経過は、どのくらいかかるかというのは、本当にその人次第だと思いますが、とにかく焦らず、無理に理解しようとか、変化させようとかせず、愚直に課題の実践を続けることだと思います。時間がかかることは、決して悪い事ではありません。自分が苦しんだ末に身に付けたこと、出した答えは、ものすごく価値があるもので、つらいときにこそ、その効果が力を発揮するものです。

 今日も長文におつきあいありがとうございました。
 ぜひ、また気が向いたときに、読みに来て下さい。

  ではでは、今日はこの辺で。
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Author:Ko7

訪問ありがとうございます。
 

鬱になって苦しんでいたときにマインドフルネスと出会いました。
自分の経験とマインドフルネスを実践する中での気づきなどを徒然なるままに書いていこうと思います。
私にとって先達者の方々のブログが参考になったように、このブログが同様に苦しんでいる方々に少しでも助けになればと願っています。

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