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SIMTにおけるうつ病の回復過程 Step①

 SIMTを実際にやってみて、その学びとうつ病の回復の過程は、いくつかのステップに分けることができる気がする。3段階というべきか、4段階と言うべきか、微妙なところだが、今回は自分が体験した中で感じた過程を書いてみたい。
 あくまで個人的な体験からの考察で、大田先生や佐藤先生がそう言っているわけではないので、参考程度にしてください。

  回復へのステップ 
 ①基本的な呼吸法を身に付け、思考の悪循環を止められるようになる段階。
 ②洞察の基本を身に付け、日常生活中で洞察を繰り返し、自分の中のパターンを見つける段階。
 ③その背後にある「本音」や「判断基準・前提条件」が見えてくる段階。
 ④それを繰り返すことで、今までと違ったパターンの中で生活していける段階。

  といった感じだろうか。それぞれの中に、もう少し段階があり、現在(2015/02/24)の講習会では、10回のプログラムになっている。ただ、自分が受けてみて、今になって振り返ってみると上記の4段階くらいがあって、その段階ごとに学びが深まって、うつの症状や状態も改善していく印象だった。ステップ①、②でもかなり鬱は楽になりますが、再発をしない完治を目指すなら、③、④のステップは必須だと思います。

  では、それぞれのステップについて、もう少し説明。

 ステップ①「基本的な呼吸法を身に付け、思考の悪循環を止められるようになる段階。」
 これは、思った以上にパワフルで、大切なポイントです。
 自分ではどうにもコントロールできなくなり、感情も、身体症状も、思考も、嵐のようになっている状態の時に、これを教えてもらい、実践していくと、その嵐に対処するツールを一つみに付けた事になり、初期の段階では、これでかなり心が楽になりました。 精神科とかでも、これを教えてくれるだけでも、世の中の鬱の治癒率はもっとよくなるんじゃないかなー。
 個人的な経験ですが、精神科でも、カウンセリングでも、結局、話はきいてくれるんだけど、じゃあ、実際にどう対処していったらいいかという具体的なアドバイスは、正直なところもらえない。おそらく意識的に、指示的なアドバイスはしないようにしているんだと思うけど(カウンセリング法や、精神科としてのアプローチとして)、通院していても、そこがつらいところだった。先生方も多くは実際に鬱になったことがあるわけではないので、具体的なアドバイスっていっても、わからないんだろうなーと思ってました。結局、薬は一時的に楽になる手段で(もちろん必要な状態の時はしっかり内服したほうが楽になります)、結局のところ、自分で治していかなくちゃいけないんだろうなと。でも、認知のゆがみとか、すべき思考とか、知識ではしっていても、それはもう無意識に近いレベルで行なわれているもので、すぐに治したりできるものではないし。。。そんな中で、呼吸法はすぐできて結構効果のあるものでした。

 呼吸法はごく簡単で、呼吸に意識を向ける、可能であれば気持ち吐く息を長くして数を数えるという方法だ。そして、意識が逸れて、それに気がついたら、すぐにまた呼吸に意識を戻すというのを単純に繰り替えす方法である。でも、単純だが、これをやると楽になるんです。5秒とか10秒やってもだめだけど、体験的には10分くらいやっていると、不思議と楽になってくる。考えてみたところでは、一つは、吐く息を長くする呼吸を繰り返すことで、自然と副交感神経優位になり、リラックス効果を得られるという点がある。もう一点、鬱の時は、自分で自分を追い込んでいる状態です。ステップが進むともっと良くわかるんだけど、自分の思考が自分を責めて、その結果、症状が悪化し、それによりさらにネガティブな思考が働き、、、、、と悪循環になってどこまでも落ちていってしまいます。 その結果、究極の自己否定である、希死念慮、自殺企図までいっちゃう訳ですから。でも、自分がそうなっている時で、その思考を止められるわけではなく、そしていることに気づいているわけでもありません。自分んでは気がつかないうちに、そうなってしうまう。だからつらいんです。 呼吸法でも、一度落ちてしまった状態をすぐにあげられるわけじゃないんです。ただ、鬱の悪いところは、そこからさらに落ちていく悪循環にはまってしまうことなんです。そこで、調子が悪いとか、落ちてきたと思ったら、すぐに呼吸法をやって、呼吸に無理矢理にでも意識を繰り返し繰り返し持っていくんです。それを、しばらく続けると楽になってきます。自分の中の思考の悪循環を止めて、呼吸法でやり過ごしていくと、時間経過にともない、自然回復してくるのです。これは自然回復なので、回復のスピードを速めることはできないのですが(リラックス効果で多少できているとは思いますが)、悪くなっている状態からさらに悪循環を起こすことを食い止められるようになってきます。 瞑想法、日中の生活の中での洞察を訓練していくと、気がつく頻度もまして、希死念慮までいかなくても、ちょっと調子が悪いときに、この対策がうてるようになります。そうすると、調子を崩す頻度が減ってきているのに気がつくんですよね。

 自分も、最初の1,2ヶ月の訓練で、この効果をかなり実感しました。

 僕が講習を受けたマインドフルメイトの佐藤先生も、多くの人が、最初の1~2ヶ月でぐぐっと良くなることが多く、そのため、そこで講習会に来なくなってしまう人が結構いるとおっしゃってました。でも、そこでやめちゃうと、だいたいまた調子を崩して帰ってきてしまうらしい。僕が思うに、たぶん、呼吸法で、悪循環を止めることができるようになり、調子を崩す頻度が減ったのを治ったと思ってしまうが、もともとある自分のパターンにまで変化が起こっているわけではないので、結局調子を崩すんだと思います。

 ※※ 人によっては、講習会後半になってからぐぐっと良くなる人もいるので、マインドフルネス受講中の方は、最初にあまり違いを感じないからといって落ち込まないでください。実践、あるのみです。僕も、呼吸法の良さを実感し改善したと言っても、最悪をちょい抜け出したくらい(それでも当時はかなり楽になった気がした)で、本当に回復してきたなと実感できたのは、セッション後半に入ってきてからです。


 呼吸法自体は簡単なように感じますが、調子を崩したとき、この呼吸法を本気で実践するのは結構努力を必要とします。落ちてしまったときの、ネガティブパワーってすごいんです。どんな考えも、見たもの聞いたものも、すべて自分にとってネガティブな思考へと変わっていきます。次から次へと自己否定の思考が浮かんでくるんです。だからこそ、そんな時こそ、無理矢理にでも呼吸に意識を持ってきます。すぐに呼吸から意識が離れて自己否定に向かうので、また無理矢理戻します。本当につらいときには、呼吸を数えるのを声に出して、意識を向けさせました。でも、とにかくアホみたいにそれを繰り返していると、良くなってくるんです。そして、1日でも2日でもかかってでも、それをやり過ごせるようになると、それが自信になっていくのです。

 ステップ①ってそんな感じです。結構大切だと思います。
 ついつい力が入って長くなったので、ステップ②以降は、また次回。


気づきのすごさ

 当初、ブログは、自分が、マインドフルネスを始めて、講習会を進めていくにしたがっての経過を主に書こうと思っていましたが、すでに過ぎ去った事実を改めて書き直すのは、なかなかエネルギーのいる作業だと言うことがよくわかった。今後も、折を見て、講習会での経過を記憶と記録を頼りに書いていこうと思うが、「かかなきゃ」という気持ちだけがあって、悶々としているのも良くないし、それで、ブログに向かうのが苦になってしまっては、元も子もない。日々、瞑想やマインドフルネスについての気づきがあるのに、「今ここ」のその気づきをほっておいては、マインドフルネス的にも違うのではないかと、勝手に自己解釈して、日々の気づきも、フレッシュな状態で書いていって、自分なりの記録として、また以前の事を書きたくなったときに、過去の体験について書いていこうと思う。
 そんなわけで、読んでくださる方がいたら、時系列では話が前後しますので、講習会についての記録を読みたい方は、タグ「マインドフルネス」をクリックして見てください。

 さて、今日は、「気づきのすごさ」について、最近、感じた事を。

 マインドフルネスは、徹底受容であり、「そのまま」にすることであり、決して、無理に何かを変えようとしない事である。
うつの治療としてマインドフルネスをやると、「それでは治らないではないか」という批判も聞こえて来そうだが、それでも、マインドフルネスで良くなってしまうのである。それはどういうことか。
 マインドフルネスにおいて、もたらされる変化とは、決して「変えよう」という変化ではない。自分の目標を設定したり、理想像を作り出して、それに向かって「変わろう」とするものではない(のだと思う)。
 でも、マインドフルネスをしていると、「変わってしまう」のだ。それは、「変えよう」というより、「変わらざるを得ない」、もしくは、「変わってしまった」という風に言えるかもしれない。
 どいうことかというと、マインドフルネスでは、徹底して観察を続けていく。自分自身の感覚、思考、感情など、自分の中で起こる、また外界との相互作用で起こる全ての現象や反応を徹底して観察していく。そうして、観察の精度が上がっていくと、様々な事に気づく。この「気づき」がとても大切なのだ。たとえば、あるとき、妻とのやりとりで、怒りの感情が沸いた事に、気づく。そのときは、感情に気がついただけだが、日々の生活の中で、何度か繰り返されると、妻のある一言に、自分の感情が反応している事に気づく。さらに、日々を観察していると、別の人に対しても、同じような一言に、怒りの反応をしている事に気づく。そうすると、その一言に意味があるのではなく、その一言に反応している自分の中に、無意識に作られていた「判断基準や前提」といった者に気づく。その「判断基準や前提」が、必ずしも皆に適応できるものではなく、自分が経験から勝手に思い込んでいるだけなのかもという事に気づく。すると、次に同じような場面で、自分の中に怒りがわいたときに、早い段階で、この「判断基準や前提」が働いている事に気づける。

この一連の「気づき」において、決して、その都度、「変化させよう」とはしていない。とにかく、徹底して、ただただ観察し続けていく。

 そうすると、次に同じような反応が自分に起こったときに、「怒り」はあっても、その「怒り」が生じる理由としての、「判断基準」には、すでに気づいており、「怒り」と同時に、その結果としての反応に、新たな選択肢が生まれるのだ。というのは、こういう理由で自分は怒りを感じている、だからこの「怒り」にまかせて、相手にぶつけたり、わめいてみたりしてもよい(今までの反応)、でも、自分にはこういう「判断基準」を持っているから感じるけど、他の人は感じないのかもしれない。なので、自分の気持ちを冷静に相手に伝えてみてもいいかもしれない、というふうに。その瞬間に、こんなにじっくり考える時間はなくとも、少なくとも、「怒り」が生じた瞬間に、自動的にその「怒り」を表出していた自分と、その背景まで理解している自分とでは、すでに違いが生じているのだ。

 (このとき、「怒り」自体を悪いことだと否定したり、過去の経験から怒りの原因となる「判断基準や前提」が自分の中にあることも否定したりしないのが、ポイント。怒りの出現自体は、止めることのできないもので、自分の成長過程では、その「判断基準や前提」備わるのも当然であり、そんな自分も理解して、受け入れてあげることがマインドフルネス的)。

 「判断基準や前提」が無意識の中にとどまり、自動的に反応している間は、少なくともその反応に自由はない。だが、そこを観察し、「気づき」が生まれると、選択肢が生まれ、結果、より自由になっていくのだ。

 日々、瞑想を重ね、実生活の中にマインドフルネスを取り入れていくと、こういった「気づき」が日々生まれてくる。そうすることで、どんどん、自分の無意識の中にある「判断基準や前提」の呪縛に「気づく」ことができ、結果として、より自由な判断、自由な生き方ができるようになってくる。

 することは、とにかく「観察」を続け、「気づく」だけでいいのだ。

 もう一つ、「気づく」ことで「変化してしまう」ということの例を挙げたい。
 人は、「気づき」が起こった瞬間に、もう変化してしまい、「気づき」の前には戻ることはできない。
 それは、昨日まで、大変仲が良く信頼に足ると想っていた夫に対して、ある日、浮気の証拠に気がついてしまったら、もう、その夫の事を今までと同じようにはみれないだろう。浮気はだいぶ前から始まっていたとする。昨日、自分が接していた夫も、今日の夫も、実際の状況的にはまったくかわりないとしても、自分の中で、浮気の事実に「気がついてしまった」瞬間に、自分の中の夫は変容してしまい、もう、それはもとには戻らないのだ。新たな「気づき」で、さらに変化していく事はあっても、「気づき」の前にはもどれないのだ。
 
  他にもいい例があったら書こう。

  「気づき」おそるべし。
  マインドフルネスのすごさは、ここにあるのだと思う。これからも日々、「気づき」を深めていきたい。


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Author:Ko7

訪問ありがとうございます。
 

鬱になって苦しんでいたときにマインドフルネスと出会いました。
自分の経験とマインドフルネスを実践する中での気づきなどを徒然なるままに書いていこうと思います。
私にとって先達者の方々のブログが参考になったように、このブログが同様に苦しんでいる方々に少しでも助けになればと願っています。

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